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むしブロ

クマムシ博士のドライ日記

この夏はクマムシ観察キットでクマムシを見よう

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全国のクマムシファンの皆様、お待たせしました。クマムシ観察キット
、学研からついに発売です。


ミクロモンスター LED内蔵ズーム顕微鏡&調査キット

このキットには、LED内蔵ズーム顕微鏡、ベールマン装置、観察用プレート、テキストなどが付いています。本クマムシ観察キットの監修は、私と荒川和晴さんが担当しました。クマムシ研究者二人がかかわった本キット、リーズナブルな価格で、自由研究にももってこいの逸品に仕上がりました。


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本キットで観察するクマムシは、コケの中に棲む種類のものを想定しています。コケを採取したら、上の写真の左側のベールマン装置とよばれる装置の上に置き、ここに水をかけて浸します。しばらくすると、コケの中から出て来たクマムシが下に落ちてくるので、そこを回収するという寸法です。回収したクマムシを、写真右側の顕微鏡で観察します。


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付録のテキストには、クマムシの生態についての解説が載っています。どんなタイプのコケにクマムシがいるのかも、厳選したコケの写真を使用して示しているので、クマムシ初心者にはとてもやさしい教科書になっています。ちなみに、クマムシは青々としたコケではなく、カラカラのしょぼいものにいます。


この夏はぜひ、クマムシを採集して観察してみてください。


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クマムシの生体展示が鳥羽水族館で始まります

下北沢でクマムシ講演会

告知が遅くなりましたが、8月4日(火)の夜に下北沢のダーウィンルームという場所でクマムシ講演会を行ないます。講演会のタイトルはずばり、「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」。


クマムシ講演会「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」:ダーウィンルーム
 

クマムシ博士講演会「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」

日時:8月4日(火)  18:30開場 19:00〜21:00
会場:下北沢・ダーウィンルーム 2F ラボ
料金:¥2,000 税込/高校生以下は半額 おいしいコーヒーか紅茶付き


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告知用チラシの清水久子さんのイラストがよいかんじ。ここダーウィンルームではフィールド系生物学者による講演がシリーズ化していて、クマムシ博士で8人目になるそうです。今回の講演会では拙著先日出版された『クマムシ研究日誌』に沿った内容でお話ししますが、本には書けなかったエピソードなども盛り込む予定です。いつもイベントにお越しいただいている常連さんでも楽しめる内容ですので、どうぞよろしくお願いします。

クマムシの生体展示が鳥羽水族館で始まります

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三重県の鳥羽水族館にて、ヨコヅナクマムシの生体展示が8月2日より始まります。飼育しているヨコヅナクマムシを、顕微鏡でのぞいて観察することができます。


ヨコヅナクマムシを展示します:鳥羽水族館飼育日記


日本科学未来館では、以前から乾眠状態のヨコヅナクマムシを展示していました。


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日本科学未来館での乾眠クマムシ展示


ただ、生きた状態のクマムシを水族館や博物館で展示していた例は、ありませんでした。私の知るかぎり、世界でもこのような試みがなされた例はないはず。おそらく、活動しているクマムシの展示をするのは、今回の鳥羽水族館が世界初となるでしょう。それだけ、クマムシの安定した飼育や展示をするのは、障壁が高いものだったわけです。(追記:2014年に2ヵ月間、高知大学の松井透さんが藁工ミュージアムにて生きたクマムシを展示されていたとのことです。よって、今回の鳥羽水族館での展示は世界初というわけではありません(飼育した条件で、ということであれば世界初かも)。松井さん、情報有り難うございました。)


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今回のクマムシ展示は、鳥羽水族館飼育員の森滝丈也さんの多大な力により実現しました。もともとは、今年の3月に、私が森滝さんにお会いして、クマムシ展示についてお勧めしたことがきっかけでした。森滝さんといえば、ダイオウグソクムシの飼育員さんとしても名高い方です。もちろん、他にも多くの生物を飼育されています。


そんな多忙な森滝さんですが、この短期間でヨコヅナクマムシの飼育と展示を実現されました。実のところ、クマムシの飼育は研究者でもなかなかうまく行かないものなのです。やはり、飼育のプロというのは腕も凄いですが、情熱やプライドもさすがのものがあります。


いずれにしても、これを機に本物のクマムシを目にする人が増えてくれればとても嬉しいです。もし他の博物館や水族館の関係者でクマムシ展示に興味をもたれた方がいましたら、ぜひご協力させていただきますのでこちらまでご連絡ください。


この夏、ぜひ鳥羽水族館でクマムシに会いに行ってみてください。


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