クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『衛生害虫ゴキブリの研究』年季入りの本格書

衛生害虫ゴキブリの研究 (SCIENCE WATCH)作者: 辻英明出版社/メーカー: ?北隆館発売日: 2016/09/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 「黒塗りの家庭内ランナー」としてお馴染みの生きもの、ゴキブリ。 たったの一匹が加工食品に…

人工肉と人工肉が変える道徳

みんな大好きなお肉。人工肉開発の現場と、人工肉が未来の道徳や倫理観を変えうると考察したコラムをウェブ・ジャーナル『ハーバー・ビジネス・オンライン』に寄稿しました。 今、この記事を読んでいる時点でも、10億頭のブタ、15億頭のウシ、そして190億羽…

ノーベル賞と研究費供給

ノーベル賞受賞に絡んで、研究供給をどうするかという問題について考察したコラムをウェブ・ジャーナル『ハーバー・ビジネス・オンライン』に寄稿しました。 研究費の集め方や研究活動のやり方も、多様化している。基礎研究の芽を絶やさないためには、科研費…

納豆菌の真実、政府公式発表のXデー近づく

Image: 203gow 納豆菌。学名、バチルス・サブチリス・ナットー(Bacillus subtilis var. natto)。 納豆菌は栄養源が枯渇すると、芽胞とよばれる休眠状態になる。この芽胞状態では、宇宙空間でも耐えられるほどの不死身ぶりを発揮する。 なぜ納豆菌はここま…

世界初となるゲノム編集技術「CRISPR-Cas9システム」を用いた遺伝子治療が実施される

中国の研究グループにより、世界初となるゲノム編集技術CRISPR-Cas9システムを用いた遺伝子治療の臨床試験が行われた。 CRISPR gene-editing tested in a person for the first timePD-1 knockout engineered T cells for metastatic non-small cell lung ca…

【映画レビュー】『X-コンタクト』アクロバティックすぎるクマムシ映画

ここ数年、日本におけるクマムシの認知度が急速に高まってきた。我が国のクマムシ研究は世界的に見ても進歩しており、下の記事でも紹介したように、2016年には日本の研究グループからクマムシの一種であるヨコヅナクマムシの全ゲノム解読と放射線耐性を向上…