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クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

分子生物学会2050年シンポジウムを振り返る



写真撮影: Kotoneさん


2013年末に神戸ポートアイランドで行われた分子生物学会年会の「2050年シンポジウム」に登壇してきました。この年会は、自分がこれまで参加した国内の保守的かつ閉鎖的な学会とは趣がだいぶ異なるものでした。官僚や政治家を召還した議論、論文捏造問題に関するシンポジウムなど、なかなか攻めた感じの企画が開催されており、大会長の近藤滋さんのをはじめとした学会運営委員会の熱意とリベラルな雰囲気を感じました。


「2050年シンポジウム」は、2050年に開催されている分子生物学会で未来の研究者たちが各自の研究発表を行っている様子を、2013年の聴衆が観覧するというものです。つまり、我々講演者は、37年後の2050年に生物学がどんな未来を作り出しているかを妄想して発表しなければなりません。


近藤さんはすでに「クマムシを巨大化して最強の生物兵器の開発」というアイディアをもっており、とにかく一般向けに笑いをとるのが重要というスタンスのようだったので、これをもとにして「クマムシを巨大化させて宇宙インベーダーの納豆菌を駆逐する」という発表内容を思いつきました。

 
このシンポジウムはコンテスト形式をとっており、研究者らによる審査を経て優勝者と準優勝者が選出されます。優勝を目指すためには、研究者に受けるプレゼンでなければならないということです。


ただ、自分としては研究者よりも一般の方への受けを取りにいくことを最重視したので、優勝は最初から捨てていました。このシンポジウムの様子はBSフジの「ガリレオX」という番組でも放映されることも決まっていたため、お茶の間の人々にも分かりやすいものにしなければならないのです。


ということで、37年後の堀川大樹になるべく、ドンキホーテで白髪のカツラを購入し、前日にはカツラをかぶりやすくするために散髪しました。さらにカツラの上には「ひよこまめ雑貨店」さんに作ってもらったクマムシ帽子を装着し、ベタベタの演出で本番に臨むことにしたのです。で、本番での聴衆からの受けはなかなか満足のいくものでした。笑いがとれてよかった。


他の登壇者の方のプレゼンも皆レベルが高くて見ていて面白かったです。みんな、サイエンスとエンターテイメントをうまく両立させてるなあ、と。ということで、この模様をぜひお茶の間でごらんください。放映スケジュールは以下の通り。


のぞいてみよう!2050年 未来の生命科学 笑撃のプレゼン対決:ガリレオX
1月12日(日曜) 11:30~12:00
1月19日(日曜) 11:30~12:00(再放送)


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クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー