クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

パリでもやしもん


朝、ラボに来たらホワイトボードにこれが描かれていた。


今いるラボは皆微生物屋だが、フランスでもこの業界ではもやしもんが人気のようだ。


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ハロウィンとアメリカ

アメリカではハロウィンは一大イベントであり、いい年をした大人でも、仮装のクオリティーを仲間内で競い合うほど熱がこもる。私がいたNASAの職場でも皆、仮装をして出勤していた(写真)。



そんな老若男女が夢中になるイベントだが、オハイオ大学の学生グループが、ハロウィンでの仮装が場合によっては人種や民族の差別的な表現になりうることを警告し、Facebookなどで話題になっている。



Students Teaching About Racism in Society


例えば日本の芸者や侍の格好をすることが、果たして差別にあたるのかなど、こういった視点については賛否両論分かれるだろう。少なくとも私は、この日本の例に関しては差別とは思わない。それならハリウッド映画に出てくる日本人やその他の民族のステレオタイプ的な表現も、差別にあたることになる。


難しい問題だが、アメリカのように色々な文化的背景をもつ人間が入り交じった環境では、敏感になる人も一定数いるのだろう。とりわけ、アメリカで生まれ育った非白色人種のアメリカ人は、このような仮装を見たときに複雑な心境に陥ることがあるかもしれない。


ただ、この解釈をさらに拡大すると、国外で外国人が経営している日本食料理店なども「差別的」と捉えることを可能にするかもしれない。もっとも、すでに農林水産省は「日本食認定制度」という手を使って、このような料理店にプレッシャーをかけているが。いわゆる寿司ハンターだ。


そのうち動物のコスチュームを着ることも、動物の尊厳を傷つけるという理由で廃止の方向に向かうかもしれない。これを示唆するようなパロディーも出回っている。


いずれにしても、ナチスや宗教色の強いものなど、特定の地域でタブー視されている衣装は着るべきではないだろう。それ以外の民族的衣装であれば、仮装にリスペクトを込めているかどうかで、受け手の印象が大きく変わるのではないだろうか。


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再現性の無い研究論文を減らすにはどうすべきか

自然科学、とりわけ医学生物学系の多くの論文で再現性の無いことが問題になっている。製薬会社が行った追試では、実験結果が再現できなかった論文は70〜90%にまでのぼっているらしい。


NIH mulls rules for validating key results: NATURE | NEWS


この問題を解消するため、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、それぞれの研究結果について、独立機関によるデータ検証を義務づけることを検討しているようだ。だが、このやり方では追試による莫大なコストが発生すること、そして研究発表サイクルが長くなってしまう問題点もある。よって、この施策がすぐに採用されるとは考えにくい。


再現性の無い論文が多く生産される背景には、同じ分野における研究グループどうしの激しい競争がある。新規発見のプライオリティが認められるためには、最初に論文で発表するか、特許を申請しなくてはならない。二番目ではだめなのだ。勝者は名誉を勝ち取り、さらに多くの研究費を得ることができる。一方で、敗者は歯がゆい思いをさせられるばかりでなく、研究費獲得のチャンスも激減する。両者の格差は開いていく。


研究者は、このような激しい競争にさらされている。インパクトのある論文が出なければ、研究費はおりてこないし、ポスドクなど、身分によっては次の就職先すら逃してしまうリスクも高まる。まさに生活がかかっているのである。


このようなプレッシャーの中、研究室主催者は、自分の想い描く科学ストーリーに沿った綺麗なデータを信じたがるのも無理もない。そのようなデータをポスドクなどから見せられれば、それが条件設定ミスのため偶然得られたものであれ、あるいはデータに意図的に修飾がされたものであれ、すぐに論文にして発表したいと思うボスもいるだろう*1


いずれにしても、再現性の無い論文が氾濫することは、研究者どうしでお互いの首を絞め合っているようなものだ。正直者が馬鹿を見るようなゲームの中では、嘘つきが増える方向にバイアスがかかっていく。そうでもしなければ、予算もとれないし、研究者として生きていくこともできなくなってしまうからだ。本末転倒であるが、残念なことに、研究の世界はすでにこのディストピアの様相を呈している。


さらに、偽のデータを「本物」だと思い込んでいる研究室主催者がいた場合、そのデータを反証するようなデータを研究室内で提出するような部下は、ボスから蔑まれてしまうことも多いだろう。きらびやかな研究成果に憧れて飛び込んだ先の研究室が「黒」だったとしたら、黒に染まり論文を生産するか、潔白のまま無成果で終わるかの選択を迫られてしまう。いずれにしても、そこでの研究生活はたいへん惨めなことになる。


この問題を解決する策として、研究グループどうしに成果を争わせるのではなく、同じ研究分野の研究グループどうしを統合してコンソーシアム化するのもひとつだろう。コンソーシアム内ではお互いのグループに研究の役割を分担させておき、競合が起きないようにするのである。こうすることで、うまくそれぞれの縄張りをもちながら研究を遂行でき、勇み足で曖昧な研究結果を発表することも少なくなると期待できる。


だが、コンソーシアム内でも政治的なかけひきや対立が起こることは容易に予想できる。研究者は概して名誉欲が強く、自分が一番美味しいところをもっていきたがるからだ。これでは、コンソーシアムが分裂してしまいかねない。これを避けるためには、独立した研究機関により強制的にコンソーシアムが作られ、役割分担が決められる必要があるだろう。


このようなトップダウン型の施策に頼らずに本問題を改善することは、私にはかなり難しいように思える。


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基礎研究における自由市場からの研究資金集めは経済の論理により捏造を生じやすくするか

*1:再現性がとれない、といってもすべてが捏造というわけではない。微妙な実験条件の違いや、論文の記述には現れない実験の勘所など、結果を左右する要因はさまざま。

週刊SPA!でロングインタビューとグラビアが掲載されました



SPA! 2013年 10月29日号


本日10月22日発売の国際科学ジャーナル週刊SPA!誌 (10月29日号) に、私のロングインタビューおよびグラビアが掲載されている。長澤まさみさんの表紙が目印だ。


若き研究者がクマムシを「ゆるキャラ化」した理由: 週刊SPA!]


今回、SPA!誌の看板コーナー「エッジな人々」に取り上げてもらった。実はこのコーナー、クマムシ研究者で「クマムシ?!」の著者でもある鈴木忠さんも登場したことがある。今回、本誌にクマムシが掲載されるのは、6年ぶり2度目のことである。


中吊り広告にもしっかり載っているようだ。




内容は、クマムシの紹介に加え、クマムシに学ぶ生き方のことについても語っている。渋谷でクマムシ採集ロケも行った。ちなみに、渋谷のZARAと丸井の並ぶ向かいの歩道に生えるコケには、多数のクマムシ達が生息している。渋谷のような都会は、クマムシパラダイスなのである。出来上がった原稿を見たが、SPA!誌は写真撮影にしても、編集にしても、しっかりと作り込んでいて感心した。


それでは、ぜひご一読をいただければ幸いに思う。立ち読みは禁止願いたい。


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クマムシがフライデーされました

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたち


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今後、帰国するべきかどうか。

東北大の教授の炎上騒動について、個人を攻撃するクレーマーや、クレーマーを煽動するまとめサイトが社会悪であるという見解を、先日のブログに掲載した。


クレーマーとまとめサイトにより社会が毀損される


この問題に関心のある人も多かったようで、昨日だけでこの記事には4万以上のアクセスがあった。私の意見に同意するコメントも多かっが、中には「twitterで世界に向けて発信する方が悪い」という意見もあった。いや、「世界に発信している」から「不当に大きな社会制裁を加え」てもよい、という理屈にはならないだろう。


さらには、「解雇や減給の措置であれば社会的な制裁だが、大学からの厳重注意は社会制裁ではない」というコメントもあった。いやいや、法を侵しているわけでもないのに自分のことが新聞沙汰になっているわけで、本人の精神的ダメージは甚大なものですよ。こういう炎上沙汰を例えるなら、「わるもの」とか「肉」とか「中」という文字をマジックでおでこに書かれた状態で檻の中に入れられ、街中で見せ物にされる感覚に近いだろう。


こういうコメントをする人は、自分がそういう立場になった時の状況を想像できないのだろう。そして、こういう感覚を持った人が多くいるので、この風潮も無くならない。そもそも、このようなコメントを残した人自体が匿名だし、実名で発信することがどれだけ割に合わないことか分からないのか、と思ってしまう。


いや、実は無意識にそれを理解しているからこそ、匿名で活動しているわけだ。もっと言えば、このような大義名分のように聞こえる理屈を作って、他者を攻撃することを正当化している人も少なくないかもしれない。


日本では「出る杭」=「目立つ個人」を嬉々としながら徹底的に叩く文化がある。インターネットが、この特徴的な文化を加速させる装置として働いている面は否めない。日本は食べものも美味しいし、先進的でユニークな考えをもつ人も多い。総合的に見て、とてもよい国だ。だが、今回の一件、そして私のブログ記事に寄せられるコメントを見て、母国に今後帰って暮らすべきかどうかという迷いが、私の中に生じている。


※本記事は有料メルマガ「むしマガ」(月額840円・初月無料)の188号に掲載された論文を短縮した簡易論文版です。こちらから購読登録すると完全版を読むことができます。

クレーマーとまとめサイトにより社会が毀損される

東北大の教授のtwitterでの発言が炎上騒ぎになっている。


東北大、教員のTwitterでの「不適切発言」を謝罪


この教授が野球観戦をしながら、自分が応援するチームの敵とその地元を咎める発言をしたことが問題になっているようだ。発言直後から、この教授のtwitterアカウントには非難が殺到して炎上した。そして、まとめサイトにあげられてさらに延焼。この過程で東北大に苦情のメールや電話が多く寄せられたのだろう。昨日になって東北大が公式に謝罪を表明、新聞記事になるまでに至った。


東北大学教員によるツイッターにおける不適切発言について(お詫び)


私は、野球観戦でつぶやいていた独り言が、このような社会的制裁を受けるだけの妥当性は全くないと思う。確かに、この教授の発言内容は、敵対する野球チームのファンや、そのチームの地元にとって不愉快なものだろう。だから、その教授に対して直接抗議をするのは理解できる。


しかし、この個人による行為を所属組織の管理義務に結びつけて大学に苦情を入れるのは常軌を逸しているだろう。苦情を受けた大学側も、公式謝罪する必然性はなかったと思う。結果的に、この教授は不当に大きな社会的制裁を受けることになってしまった。


寛容さを放棄し、すべてに対して監視の目を向け制裁を加えるやり方では、この国の社会はますます息苦しいものとなる。今回の件のように、すぐに叩いたりクレームをつける人々は、自らの行いが社会をますます生きづらいものにしている自覚があるのだろうか。結局、クレームをつけることは、廻り廻って自分のところに返ってくる。自分で自分の首をしめているのだ。


このような社会では、大学教授などの比較的社会的地位の高い肩書きを持つ人は、実名でtwitterやブログをしなくなっていくだろう。ちょっとした不適切な発言でも、すぐにルサンチマンの攻撃対象となり、何の得にもならないからだ。そして、そうした人々が退出すると、オープンな空間での知的な情報交換や議論もどんどん減っていく。これは、結果的に、社会にとっての大きな損失となる。


これらのことを考慮すると、モンスタークレーマーを焚き付ける一部のまとめサイトも、社会的害悪であるとはっきり認定してよいだろう。クレーマーまとめサイトがこの社会を著しく毀損しているのだ。


私の場合は、フランスに住んでいて本当にラッキーだ。仮に私が何かをやらかしたとき、クレームをつけたい人間は、私の所属先であるパリ第5大学にフランス語で苦情を言わなければならないからだ。もっとも、フランス語で苦情を言ってきたところで、事務局のフランス人はクレーマーに逆切れして終わりだろう。フランス人は、組織と個人はまったく別の存在と見なすからだ。中学生が学外で煙草を吸っているのを教師が見つけても、教師は何の干渉もしないくらいだ。


日本の組織も、クレーマーに"No"という勇気をもたないと、この国の社会はますます生きにくいものになってしまうだろう。


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フランス人の生産性の高め方

博士のゆくえ:学振に振られても生きる

今年も、日本学術振興会特別研究員、通称学振の採用結果発表の季節がやってきた。twitterのタイムラインも、採択の合否で賑わっていた。


念のため、学振について少し説明しておく。学振は、博士課程の大学院生や、博士号を取得してから5年以内の博士が、生活費と研究費の支給を受けながら研究できる制度だ。学振となった博士課程の大学院生は学振DC、博士号取得者は学振PDとよばれる。いわば学振は、アカデミアの登竜門のような位置づけであり、学振をとっているとアカデミックキャリアに箔もつく。学振申請のための書籍まで出ているくらいだ。


学振申請書の書き方とコツ DC/PD獲得を目指す若者へ 大上 雅史 著


私もかつて、学振DCに採用されていたことがある。だが、学振PDには2回応募して2回とも不採用となった。とくに2回目の応募のときは、面接→補欠→補欠不採用という、2月中旬まで採集結果が引き延ばされての死刑宣告であった(多くの人は10月中旬に採集結果が出る)。この年までは、面接を経て補欠になった場合は、ほぼ例外無く採用にいたっていたのだが、この年(2007年度)はiPS細胞作成が山中教授により確立されたため、補正予算がiPS細胞関連の研究に流れて私の学振採用がポシャったっようだ*1


この年は、オーバードクターおよび非常勤講師として過ごした年でもあり、就職活動を一生懸命行っていた。だが、国内の大学などの助教のポジションはおろか、ポスドクやテクニシャン、高等専門学校の教員の公募にも次々に落ちた。最後に学振PDがだめだったことで、いよいよ研究者としての道を閉ざそうと考えていた。


しかし、学振の不採用通知が届いてから1週間後、学振よりも難度の高いポジションだと思っていたNASAからフェローシップの採用通知がメールで送られてきた。学振に捨てられたが、NASAに拾われたのだ。最後の最後で道が残された。


今考えてみると、6年前の当時、日本国内では「アストロバイオロジー」という学問領域の存在すら知らない研究者ばかりだった。申請書に「クマムシと宇宙生物学」について書いても、学振の審査員が理解できなくても無理は無い。当時の日本では、私とクマムシが早すぎた。


その一方で、NASAは私の研究テーマを本気で面白がってくれたし、実際に投資をしてくれた。後で聞いた話では、NASA宇宙生物学研究所の前所長、Carl Pilcher氏が私を大プッシュしてくれていたということだった。アメリカは、サイエンスの面では本当に懐の深い国だと思った。私はNASAに、そしてアメリカに研究者人生を救ってもらったようなものである。


この私の例のように、国内ではあまり評価されていない研究でも、海外では面白がってくれる場合というのもある。だから、これからアカデミアで就職活動を始める院生やポスドクは、海外のポジションにも応募してみるとよいと思う。フェローシップも、学振だけではなく、出せるところにすべて出す心積もりで臨めば、日本に見限られたとしても、どこかの国に拾ってもらえるかもしれないのだ。


研究者として歩むのを諦めたくなければ、これくらいはしてみるといいだろう。やってみて損は無いのだから。


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クマムシ集会・イン・パリ

クマムシさん @kumamushisan からの学振アドバイス: Togetter

*1:twitterで二人の方からこれ以前に補欠で不採用になったことがあるという報告をいただいた。なので、この年の私の不採用とiPS細胞の件に関係性があるかはよく分からない。

昆虫研究界に新エースあらわる

昆虫は食材としてのポテンシャルが高く、昨今の昆虫食ムーブメントには目を見張るものがあることを以前書いた。


21世紀は昆虫食の世紀になるかもしれない


昆虫食が大衆化するためには、ディープではなくライトに攻めることが肝要だ。昆虫食というジャンル自体が嫌でもマニアックな色彩を放っているため、それだけで敬遠されやすいからだ。


そんなマーケティング案はおかまいなしに、真逆の方向、すなわちどこまでもディープに突き進んでいる前衛研究者がいる。その男の名は佐伯真二郎という。


氏のブログ「蟲ソムリエへの道」では、昆虫を1種類ずつの味についてのレビューが淡々と綴られている。氏のブログでこれまでにレビューされた昆虫は、優に100種類はありそうだ。イナゴやハチなどメジャーな昆虫食材にとどまらず、「食べる」どころか「触る」のも躊躇するような昆虫もアグレッシブにお口に運び、その感想を並べている。


実は佐伯氏は、バッタ博士がかつて在籍していた研究室 (田中誠二研) の出身でもある。つまり、バッタ博士の弟弟子にあたるのだ。私は2年くらい前からネット上で氏の活動を見守っていたのだが、最近は行動ががかなり先鋭化しており、兄弟子のバッタ博士に続けとばかりに成長しているのを感じる。


例えば、ある日の記事の内容は、こうだ。佐伯氏がシロヒトリというガの幼虫を捕獲し蛹にして食べようとしたところ(これを食べようとするだけでも相当のものだが)、シロヒトリがヤドリバエという寄生バエの一種に侵されていることを発見。そこで予定を変更して寄生していたヤドリバエの蛹と成虫を食べてレビューしてしまっている

ゴムに似た臭い。不快な臭いではない。


毛が多いので食感は今ひとつ。


下に外皮がのこらないので悪くはないが、良くもない。


だそうだ。


また、ちょっと古い民家や民宿のトイレにたびたび姿を現すカマドウマについても実食レビューがあり、こちらは

抜群に美味い!なんだこれは。


体液はほとんど感じられず粒感と弾力のあるタンパク質の塊がやってくる。焼きタラコのような食感。


翅がなく、胴がたっぷりしているので肉質なのかと。キリギリス科の中でも抜群に美味しく、とても意外ー


と、大絶賛している。カマドウマの味なんて、佐伯氏がいなかったら分からなかっただろう。


それから私の個人的な興味を引いたのが、ネムリユスリカの幼虫のレビューだ。



私自身、「クマムシを食べたことはありますか?」とか「クマムシってどんな味なんですか?」とよく聞かれる。そもそもクマムシの味を判断できるほどにまで増やすのは大変だし、たとえ増やせたとしても勿体ないし可哀想だし食べようとは思わない。


そういう質問に対しては「クマムシがどんな味かは想像できないが、ネムリユスリカの幼虫は乾眠すると糖類の一種トレハロースを大量に蓄えるので、乾眠ネムリユスリカはたぶん甘い」と答えている。私は奥田隆氏が率いるネムリユスリカの研究室にもかつて所属していたが、奥田氏をはじめ、その他の研究室メンバーでもネムリユスリカを食べた人はいないはずだ。


佐伯氏は奥田氏から乾眠状態のネムリユスリカを入手して実食レビューを行っている

ポリポリと食感がよく、かすかに血ににた鉄臭さがある。


(中略)鉄の匂いが強い。からだによさそう。カツオふりかけのようなみりん(トレハロース?)に似たかすかなあまみがある気がする。


残念ながら乾眠によって上昇したトレハロースの味を味覚ではっきりとは感じることはできませんでした。


ということで、意外にもあまり甘くないようだ。ちなみに乾眠していない活動状態のネムリユスリカをゆでて食べた味は「もずくのような小気味の良い感じ」らしい。


また、昆虫を食べるだけではなく、昆虫食をマクロ的視点でとらえた解説も興味深い。氏は、

バッタ養殖のムラには、バッタのフンを利用した工芸が起り、その工芸で着飾った住人たちによる収穫祭が開かれるだろう


というアクロバティックな仮説を唱え、バッタの糞と粘土を半々で混ぜて作った巨大な仮面も作成している。そしてこの記事が「昆虫食をブームで終わらせないために」というタイトルにしてあるところも、氏の先鋭化ぶりを如実に表している。


いずれにしても、佐伯氏は若手昆虫研究者のエース格として、今後この業界を牽引していくことは間違いない。氏のますますの活躍を期待している。


ところで書き忘れていたが、虫が嫌いな人は、本記事のリンク先にある佐伯氏のブログ記事を見ない方がよいだろう。


昆虫食入門: 内山 昭一 著

(日本の昆虫食文化のパイオニア的存在ともいえる内山昭一氏の著書)


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やっぱり日本のアカデミアの将来は明るいかも

メルマガにもTwitterにも書いたのだけれど、ここでも少し書いておきます。


このブログでさんざんネタにさせてもらったバッタ博士が、京都大学の助教に就任されました。


少年の頃からの夢、叶いました。: 砂漠のリアルムシキング


おめでとうございます。ネット上でも多くの人から祝福されていて、バッタ博士が皆から愛されていることがよく伝わってきます。ネット上のリアルなストーリーに皆さん共感している感じがいいですね。この助教のポジションでは引き続き5年間までモーリタニアで研究が可能だそうで、またアフリカでの勇姿を届けてくれることでしょう。


今回の京都大学の公募プログラムは白眉プロジェクトとよばれるもので、様々な専門分野から人材を選んだようです。就職活動を放棄していた私は知らなかったのですが、ポスドクらの間ではかなりステータスの高い憧れのポジションらしい。選考会議も「伯楽会議」と称しているだけのことはあります。


白眉プロジェクト: 京都大学


採用名簿をよく見ると、知人で共同研究でもお世話になっている進化発生生物学研究者の越川滋行さんの名前も。越川さんも助教ご就任、おめでとうございます。北大近くの「まるたかラーメン」で「就職できなかったら西表島に移り住んで虫追っかけながら暮らしたいよね・・・」と語り合ったのが思い出されます。


前年度には右利きのヘビ仮説で有名な細将貴さんも同じプログラムの助教で採用されているんですね。このプログラムではないけれど、私と同じ北大の研究室出身の同級生、テングザル研究者の松田一希さんも京大で助教に採用されている。京大に「いいね!」を36回ほど連打したい。


そしてこれらの4氏のうち3氏が東海大学出版会の「フィールドの生物学シリーズ」で単著を出していますね。


孤独なバッタが群れるとき: 前野ウルド浩太郎 著 (東海大学出版会)


テングザル―河と生きるサル: 松田一希著 (東海大学出版会)


右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化: 細将貴 著 (東海大学出版会)


東海大学出版会の先見の明というか、将来活躍するような若手研究者を見定める嗅覚はなかなかのものがあります。いいですね、東海大学出版会。おすすめです、東海大学出版会。


さて、よくポスドクの間で囁かれる噂に「海外に出ると国内でのコネが切れるから就職に不利」というのがあるが、上の白眉プロジェクトのデータではむしろ海外留学組がよく採用されている。バッタ博士も越川さんも細さんも海外組だ。なので、この言説はあまり信憑性が無い気がする*1。海外で修行をするメリットは大きいだろう。


あとは生物学だと「分子生物学を扱っていないと相手にされない」という言説もあるが、これも定規や天秤などローテクで勝負しているバッタ博士が採用されたことで、普遍的なドグマではないことが窺える。もっとも、バッタ博士の場合は人類救済や外交の面でも評価されているのだろうけど。


いずれにしても、振り切れちゃってる感じの人々がこうしてよいポジションに収まっていくのは嬉しいですね。このメンツのもつ引力はすごいです。アカデミアのトキワ荘。来年度以降、この環境に憧れてさらに多くの変人研究者が応募、着任し、変人ポジティブフィードバック(HPF)が起こることでしょう。この調子なら、日本のアカデミアの将来はきっと明るい


それでは、私の方は引き続きフリーの研究者を目指していきたいと思います。


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*1:ただし、同程度の業績をもつ者どうしであればコネがある方が有利の場合もあるだろう。コネを重視するような選考には国内組が有利と思われる。

クマムシ、極限環境微生物学者に完全勝利。


去る9月25日に新宿ロフトプラスワンで行われたクマムシ vs 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトルが満員の観客を迎えて行われた(このイベントに至るまでのあらすじはこちら→クマムシ博士から深海を行く微生物ハンターへの反論: ナショナルジオグラフィック)。


結果から先にいうと、クマムシの圧倒的勝利で幕を閉じた。ここではその模様を振り返ってみたい。



イベント開始。しかし、極限環境微生物学者の高井研氏の姿が見えない。クマムシ勢を相手に怖じ気づいたのだろうか。仕方がないので、メレ山メレ子さんと一緒にイベントを進行する。私がいかにクマムシが最強であるかをプレゼン。ちなみに私がかぶっているクマムシ帽子は、ひよこまめ雑貨店さんに特注で作ってもらったものだ。クマムシは生物学的にも芸術的にも優れていることを説明。そして、むしむし女子からもキラキラ女子からも圧倒的に支持されていることも。



クマムシ助手による「クマムシのうた」のウクレレ弾き語りにより、これが体現された。



以下がその時の映像(残念ながら最初の方はマイクで拾えていない)。



クマムシさんのうたの歌唱終了後、会場全体がクマムシ色に染まった。イベント序盤で早くもクマムシ勝利が決定的となった。


そして会場が暗転し、高井氏を筆頭とする悪の枢軸である極限環境微生物軍団が登場。



高井氏による極限環境微生物のプレゼンが始まると思いきや、捏造データをもとにした私を咎める誹謗中傷が彼により繰り広げられた。科学者としてあるまじき行為である。





クマムシさんは最貧国の国民にタダ同然で作らせている」など事実無根の内容をぶちまける。しかし、このことは逆に極限環境微生物の劣勢、そしてクマムシの圧倒的優位性を自ら認めているようなものである。



クマムシが圧倒的勝利を収めた後、イベント後半は観客からの質問に我々が答える質疑応答を中心に進んだ。極限環境微生物陣営には高井氏の舎弟である和辻智郎氏と西澤学氏も参戦。ちなみに両氏とも名の知れた研究者である。



ここでもお客さんの質問者に対し「愚問だ」などと悪態をつく高井氏。完全に悪役プロレスラーである。


ただ、お客さん達には楽しんでいただけたようで、なんとかイベントも無事(?)に終了。イベント終了後は我々出演者による著書のサイン会へと移った。


メレンゲが腐るほど旅したい メレ子の日本おでかけ日記: メレ山メレ子


微生物ハンター、深海を行く:高井研


クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー: 堀川大樹


たくさんの方にご来場いただき、改めて御礼申し上げます。


さて、本記事では高井氏について少しネガティブな記述が多くなってしまった。フォローするわけではないが、最後に彼の可愛い一面を紹介しておこう。



高井氏に近い某筋(望月氏)から入手した、クマムシさんてぬぐいをバンダナにし、クマムシさんぬいぐるみを抱いてほほえむ高井氏の写真だ。実はクマムシが大好きな高井氏。彼は本当は善い人物で、ちょっと感情表現がストレートにできないツンデレなのだ。いずれにしても、この写真からも分かるように、クマムシは極限環境微生物も、その研究者も完全にノックアウトした(註: 写真は一部フィクションです)。


もう一度言うが、クマムシこそ地上最強生物なのだ。


【関連記事(イベント参加者による本イベントレポート)】


クマムシ vs 極限環境微生物 トークバトルがwktk: おち研

地上最強生物トークバトル!: ひよこまめ雑貨店

【地球最強】遂に、地上最強の生物が決定!!: イベニア

二人の天才: 愛とチムニーの日々

知的労働者が書籍を出版する方法

おかげさまで拙著「クマムシ博士の「最強生物」学講座」が好評につき、早くも増刷が決定。ご購入いただいた皆さまに感謝。











クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー


日本滞在中に都内の書店を散策していたが、ほとんどの大型書店で本著を平積みにしていただいていた。



写真は丸善お茶の水店


また、書評サイトHONZでは土屋敦さんに熱いレビューを書いていただいた。


黒い情念がゴッゴッゴッ! 『クマムシ博士の「最強生物」学』


著者の私自身もワクワクしてしまうような、今までに見たことのないレビュー。どうも有り難うございます。


さて、今回は本書が書籍化に至った経緯について少し書いておく。私のケースは、特に書籍出版を目標としている知的労働者にとって参考になると思う。


そもそも少し前までは、一般科学書を出版するのは教授等の肩書きのある研究者か、著名な科学ジャーナリストに限られてきた。権威の無い人間が書籍を出版するのは難しかったのだ。


だがご存知の通り、ネット、とりわけブログやTwitter、そしてはてなブックマーク等のネットツールの登場により、優れた文章の書き手が容易に発見される時代が到来した。ブログに書いた文章がSNS上で言及され、その数が評価の指標になるからだ。そして出版社の編集者は、この指標をもとに本の書き手を選定している。書籍出版には、権威ではなく、読み手を惹き付ける内容、中身が大事になってきたのだ。


私のブログは科学、とりわけ生物学を対象にしている。大事なことは、非専門家の読者にも理解できるように記事を書くことだ。本ブログを書いている研究者・専門家は多くいるが、この意識を持ちながら情報を発信している人間は少ない。専門知識があり、なおかつ分かりやすい文章を書ける人間が、書籍の書き手として重宝されるのだ。高度な専門知識をいかにやさしく説けるか。この落差が大きいほど、書物としての価値も高くなる。野茂の落差のあるフォークに多くの打者がついバットを出してしまうのと同じ原理だ。


私の場合、記事を50〜60ほど書いた2011年の末頃から書籍出版の依頼が来始めた。その中で、新潮社からはブログと有料メルマガをベースにしたものを出版したいということだったので、最初の書籍となった。今後、さらにいくつかの書籍を他出版社から出版予定である(出版社のみなさまへ:現在は新規の出版依頼は受付けていません)。


ということで、書籍出版を目標としている人は、以下のステップを踏んでいくとよいだろう。


1. ブログに自分の専門分野周辺の話題を噛み砕いて書く

2. Twitterやはてなブックマークなどで読者の反応をチェック

3. 足りなかったと思える点を次回の記事に反映させる

4. 2と3を繰り返す


このステップを忠実に遂行していれば、いずれ出版社から声がかかってくるだろう。


書籍を出すことで優雅な印税生活を送るのは難しいが、書籍化をきっかけに自分の活動の枠を広げることができ、自由度が増す。本を出すことで得られるこのメリットは、金銭面の収入以上に大きいと感じている。ということで、書籍出版に興味がある人は、とりあえずブログを開設して何か書いてみてはいかがだろうか。


【関連記事】

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー

ニコニコ生放送【クマムシ vs 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル!】


明日9月25日19:30からのイベント「クマムシ vs 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル!」をニコニコ生放送で放送します。


ニコニコ生放送「クマムシ vs 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル!」


会場に来れない方はニコニコ生放送で野次をコメントしてください。


Facebookにも本イベントのページを作りました。


クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル! : Facebook


こちらでは、クマムシと微生物どちらが強いと思うかをイベント前やイベント後にアンケート調査しますので、ぜひともクマムシに清き一票を、いや、イベントを盛り上げていただければと思います。


それでは、明日お会いしましょう。


(イベント詳細はこちら↓)

・・・・・・

クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル!


【日時】


2013年9月25日(水) OPEN 18:30 / START 19:30


【会場】


新宿ロフトプラスワン

新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2  アクセス


【出演者】


高井研(微生物地球学者)
堀川大樹(クマムシ博士)
メレ山メレ子(むし大好きブロガー)


【イベント内容】


地球に君臨する最強生物は誰だ?! 


地上最強の生物として知られるクマムシ。その愛くるしいフォルムから、人気もうなぎのぼり。


しかし、これを黙って見過ごすことのできない生物たちがいた。極限的な環境を住処とする、極限環境微生物である。冷戦が続いていたクマムシ vs. 極限環境微生物。だが遂に今回、最強生物どうしの闘いが研究者同士の代理戦争に発展してしまった……。


クマムシ博士 vs. 微生物学者。地上最強生物を決める前代未聞のトークバトルの火ぶたが、今落とされる!


【チャージ】


前売¥1500 / 当日¥1800(共に飲食代別)

※前売券は8/31(土)正午12時よりe+にて発売!(チケット購入はこちらから)

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クマムシ博士から深海を行く微生物ハンターへの反論

ナショナルジオグラフィックに、クマムシがいかに最強かを書いて寄稿しました。


クマムシ博士から深海を行く微生物ハンターへの反論: ナショナルジオグラフィック

結論として、単細胞生物の微生物は、科学的にも芸術的にもクマムシの敵ではないということなのである。


この続きは25日のイベントで!


クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル

MARUZEN&ジュンク堂渋谷店で出版記念イベントを開催します。










クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー


近日発売になる拙著「クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたち」の出版記念イベントのトークショーをMARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店で行います。トークのお相手はぬいぐるみ作家でクマムシさんコンテンツ制作者の一人、泉本桂奈さん。


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「クマムシって何だ?」とおっしゃるあなたに贈るクマムシ・トーク!! 堀川大樹×泉本桂奈


日時:2013年09月20日(金)18:30 〜

場所:MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店 7階喫茶コーナー

定員:40名

入場料:1000円 (1ドリンク付)


お問い合わせ・ご予約は下記まで

MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店(東急百貨店本店7F)
電話:03-5456-2111
営業時間:10:00〜21:00


詳しくはMARUZEN&ジュンク堂公式サイトでご確認ください。
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当日はサイン会も行います。よろしくどうぞ。


【関連記事】

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたち

クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル

先日、極限環境微生物学者の高井研氏の著書を出版社のイーストプレスから送ってもらった。


微生物ハンター、深海を行く:高井研

本書は高井氏の研究人生のこれまでをドラマティックに、そしてバブリーな表現で綴ったものだ*1。これから研究者を目指そうとする学生にとっては参考になる部分あるだろう。参考にならない部分もあるが。


さて、本書の中ではなぜか私とクマムシも取り上げられている。しかも、かなりディスられているのだ。

ブログやらツイッターやらのコメント欄に、どうもうら若い女性達の「堀川さん素敵 ♡、クマちゃん最強、きゃわうぃーねー♡」みたいなニュアンスのコメがたくさん載っているのを見た瞬間、ワタクシの心の闇に「堀川許すまじ!クマムシ許すまじ!」の黒い情念がゴッゴッゴッと湧き上がってくるのを止められずにいたのだ。

「へっ、なにがクマムシだよ。あんなプニュプニュのユルユル歩きなんて、相手じゃねえぜ。地球最強はアレよ、極限環境微生物よ。そらそうよ」などと嫉妬の炎が燎原の火のごとくメラメラしていたりするわけで


本書やtwitterでの発言から、高井氏はかなりの女性好きであることが伺える。クマムシや私に対するライバル意識は、女性からの注目を集める我々に対する嫉妬心が源となっているようだ。


いずれにしても私から言いたいことは、クマムシは極限環境微生物の敵ではなく、正真正銘の地上最強生物だということだ。


もちろん、生存可能な温度範囲など、ストレスに対する耐久力を強さの指標とした場合は極限環境微生物の方がクマムシよりも上だろう。だが、文字通り"単細胞"の微生物どもと、脳神経系や消化系など複雑な体制を備える高等生物クマムシを比較すること自体がおかしいのだ。ストレスにさらされたとき「細胞ひとつが生存できればOK」という極限環境微生物とは、まったく次元の異なる耐性能力なのである。


とまあ、ネット上での水掛け論をしても仕方がないので、MCにメレ山メレ子さんを迎えて公開討論を開催することにした。詳細は以下の通り。


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クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル!


【日時】


2013年9月25日(水) OPEN 18:30 / START 19:30


【会場】


新宿ロフトプラスワン

新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2  アクセス


【出演者】


高井研(微生物地球学者)
堀川大樹(クマムシ博士)
メレ山メレ子(むし大好きブロガー)


【イベント内容】


地球に君臨する最強生物は誰だ?! 


地上最強の生物として知られるクマムシ。その愛くるしいフォルムから、人気もうなぎのぼり。


しかし、これを黙って見過ごすことのできない生物たちがいた。極限的な環境を住処とする、極限環境微生物である。冷戦が続いていたクマムシ vs. 極限環境微生物。だが遂に今回、最強生物どうしの闘いが研究者同士の代理戦争に発展してしまった……。


クマムシ博士 vs. 微生物学者。地上最強生物を決める前代未聞のトークバトルの火ぶたが、今落とされる!


【チャージ】


前売¥1500 / 当日¥1800(共に飲食代別)

※前売券は8/31(土)正午12時から9/24(火)18時までe+にて発売。(チケット購入はこちらから)


※ニコニコ生放送はこちらから

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強いのはどちらか、決着をつけるのを楽しみにしている。


【お知らせ】このブログが本になりました

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー

*1:"新人ポスドクびんびん物語"など、ヤングな世代には元ネタが分からない表現が多い。