クマムシ研究所がMaker Faire Tokyo 2016に出展します
直前の告知になってしまいましたが、8月6日(土)と8月7日(日)に東京ビッグサイトで開催されるMaker Faire Tokyo 2016にクマムシ研究所が出展します。
クマムシ研究所:Maker Faire Tokyo 2016
ブースでは私たちが普段研究しているヨコヅナクマムシの展示や、乾眠状態のヨコヅナクマムシを復活させる実験も行います。クマムシや研究の解説についても随時行います。
Maker Faire Tokyoでは工作をテーマとした出展者がほとんどですが、バイオ系の出展もけっこうあります。
クマムシ研究所のブース番号は「C-04-03」。ご来場をお待ちしています。
クマムシさんベレー帽
7月23日と24日に開催される博物ふぇすてぃばる!3に「クマムシさんのお店」が出展します。
一点ものの限定販売として、ひよこまめ雑貨店さんに作製していただいたクマムシさんベレー帽も今回特別に出品することになりました。
クマムシさんベレー帽を作成中のひよこまめ雑貨店さん
価格は36000円とけっして安いものではないですが、クマムシ博士とお揃いになれるというありがた迷惑な特典があります。興味のある方は、ぜひ。
NHK『サイエンスZERO』に出演します。
昨年末のNHK『サイエンスZERO:プレゼンスタジアム2015』に出演して優勝したのですが、そのときの副賞として本番組への出演権をもらいました。そしてこのたび、晴れて本番組に出演することになりました。
放映日時は7月17日(日)23:30から。今回の特集は、生態学研究に革命を起こしつつある環境DNA。環境DNAにちょっとクマムシの話にも絡めて話をしました。ぜひご覧ください。
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【満員御礼】クマムシワークショップ開催のお知らせ
※追記:本ワークショップは満員になりました。
アメリカを中心に広がるDIYバイオのムーブメントですが、ついに日本でも本格的にこの動きが出てきました。2016年に株式会社ロフトワークが中心となり、「BioClub」というDIYバイオのコミュニティが発足。渋谷にある同社が運営する「FabCafeMTRL」の一角にオープンバイオラボスペースができるそうです。
Image credit: BioClub
そしてこのたび、幸運な巡り合わせでBioClubとクマムシ研究所がコラボをすることになりました。6月、7月、8月の各月1日ずつの合計3日間、クマムシのワークショップを開催します。1日目にクマムシの採集と観察、2日目にクマムシの飼育、3日目に個人の自由研究を予定しています。詳細は以下のとおり。
BioClub クマムシ研究会 〜世界最強生物と一緒に最強バイオを身につけよう〜
プログラム(※内容は変更になる場合があります。)
第一回(6月26日(日)):クマムシの採取
1. 実験器具の基本操作を学ぶ
2. クマムシの基本情報を学ぶ
第二回(7月24日(日)):クマムシの飼育
1. 培地の作り方を学ぶ
2. クマムシの生態について学ぶ
第三回(8月28日(日)):クマムシを用いた自由研究
1. 自分でテーマを決める
2. 自分で実験を行う
3. 実験結果を分析・発表する
日時:6月26日(日)、7月24日(日)、8月28日(日)毎回10:00〜18:00
定員:12名
参加費:3日間で5500円(クマムシ研究所メンバーとむしマガ購読者は特別価格)
会場:FabCafe MTRL 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7 道玄坂ピア2F
参加希望の方はBioClubのFBイベントページから参加登録してください。
クマムシの飼育が学べるワークショップは世界でも珍しい希少な機会。今後、BioClubで継続的に研究を進めることが可能になれば、専門家を出し抜くような研究成果が得られる可能性もあります。ぜひお越しください。
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『クマムシ研究日誌』、重版出来御礼。
ちょうど1年前に出版した『クマムシ研究日誌』(東海大学出版会)が重版されることになりました。『クマムシ博士の「最強生物」学講座」』(新潮社)に続き、これで単著は2作連続での重版。出版社や書店のみなさま、そして何よりも拙著をお買い上げいただいた方々に厚く御礼申し上げます。
本書の感想を書いていただいた方々にも感謝申し上げます。ここでその一部を紹介させていただきます。
研究対象に注ぐ〈無償の大きな愛〉に圧倒される。
読売新聞
いったい何回クマムシという単語が出てきているのだろうか。彼のクマムシに対する愛はとめどなく溢れてはこぼれ落ち、この本に散りばめられている。
バッタ博士 前野ウルド浩太郎
砂漠のリアルムシキング
本書から伺える堀川氏の一連の考え方や行動力は、まさに起業家精神(アントレプレナーシップ)に基づいている。
academist代表 柴藤 亮介
HONZ
柴藤さんと内藤さんとの対談もHONZで掲載されました。
今は作家とかミュージシャンも昔に比べると食えなくなって、イベントをこまめにやったりネットでうまくセルフプロデュースしたりしないとやっていけないとか言ったりするけれど、研究者もそういうものになっていくんじゃないだろうか。
pha
phaの日記
phaさんとも対談させていただきました。
同じ研究者という生き物として、さまざまな試練にさらされながらも研究を続けようと苦闘する氏の姿に親近感を覚えた
3710920269
甘ちゃんの研究者がだんだん鍛えられてプロになっていく過程はなかなか読ませる。
shorebird 進化心理学中心の書評など
調査対象の飼育システムを確立し、それを研究するだけのサンプル数を稼ぐことができるようにするまでのプロセスがすさまじい。
めもちょう タイの森から石川県へやってきた研究者の生活
研究者だから,つまらない文章だろうと思ったらとんでもない。
プチ文壇バー「月に吠える」のWebでも本書についてのインタビューをしてもらいました。
Twitterでも多くの感想を寄せていただいています。
堀川大樹さん @horikawad の「クマムシ研究日誌」を読みました。若い人生は自分の理想と現実の撹乱を同時に受け、往々にして折衷だと納得して現実の波に身を任せることになります。堀川さんもまたそうなっていない大人の一人だと思います。http://t.co/HKrDIPhCI7
— Nozomu Yachie (@nzmyachie) 2015年8月30日
堀川大樹「クマムシ研究日誌」を読了。
— AKI INOMATA (@a_inomata) 2015年8月30日
劣等生(高校で学年最下位)からの、博士号取得、世の中に知られる存在になった堀川さんの研究者としての道筋は興味深い。
成功の秘訣は、著者曰く「天の邪鬼」、そして「人との縁」ではないか。人と違う事をしたい気質がユニークな活動体系を生み出す。(続)
(続)色々な人の支えに対する感謝が、文中で幾度も述べられているが、周囲から協力を得られるのは、文中に垣間見える著者の実直な性格ゆえか。
— AKI INOMATA (@a_inomata) 2015年8月30日
血を吐きながら(実験のために)クマムシの飼育をする著者(注:健康は大事です)を私も応援せずにはいられないなと思ったのは、言うまでもない。
クマムシ研究日誌。
— 福山 K (@xinkaitei) 2015年10月14日
クマムシも不思議だし、クマムシ研究者も不思議。
若者が自分の居場所を作れるまでに成長する物語でもありました。
顕微鏡を買いたくなる一冊。
そこらの苔に居るのかぁ、不思議だなあ~ pic.twitter.com/cpQIUEpBT6
クマムシ研究日誌 by @horikawad https://t.co/g69VO5ZjXK 献本御礼。研究者は研究対象に似るのだろうか?今日日プロの研究者になるというのは、クマムシなみのタフさが要求されるのかもしれない。しかしそのクマムシも常に最強というわけじゃなくて…
— Dan Kogai (@dankogai) 2015年12月25日
『クマムシ研究日誌』読了。研究内容の部分も面白かったが、余剰博士の問題についてのコラムなど、研究者としての生き方について改めて考えさせられた。文系と理系では、博士号取得後の苦労も多少異なるのだろうが、研究者としてのあるべき姿勢は変わらないと思う。
— roshi (@pref_tori) 2015年6月18日
堀川先生の「クマムシ研究日誌」読了。
— とよさきかんじ(野虫の会) (@panchichi3) 2015年6月18日
「クマムシのパラダイス銀河」「若かった、あの頃は」「血混じりの液体」「ついに起こしたのだ。クマムシ革命を」数々の名言の向こうから、自分の足で歩くことを決意した研究者の魂が立ち昇る。圧巻。 pic.twitter.com/vPhom0gRSA
堀川大樹さんのクマムシ研究日誌が届く。
— カワバタヒロト 秘密基地からハッシン!中 (@Rsider) 2015年5月29日
NASAのエイムズ研究所までのあたりでまとめられている。
そこまで聞いてなかったよ堀川さん! というエピソードも満載だ。まだ、摘み食いしかしていないけれど、このシリーズやはり「最強」。... http://t.co/75gLAGxHYc
クマムシ研究日誌読んでたら、いきなり部屋の壁におびただしい銃と剣と、自分が仕留めたハト手に笑ってたり、大砲ぶっぱなして無人船破壊してる写真飾ってる中年男性でてきてくっそわろた( ˘ω˘ )
— smsu@ヽ(0w0)ノ (@SamsicanK) 2015年7月2日
先日、堀川さんの『クマムシ研究日誌』を読んだ。アメリカで死の危険を感じた直後に、その場の写真を撮ってるのがすごい。俺なら助かった安堵感で写真撮ることなんて考えないだろうなぁとか思ってしまった。(クマムシにあまり関係が無い感想)
— Kawai_Yusuke (@fiddler_K) 2015年7月6日
【新着図書】『クマムシ研究日誌』超低温でもカラカラの脱水状態でも死なない、地上最強。お笑いのヒトの話ではなく、全長1ミリ以下・四本足をもつ無脊椎動物の話です。拡大するとカワイイというかゆるキャラ向きだけど意外と知らないクマムシの世界 http://t.co/ffMpigkKOv
— 京大吉田南総合図書館(逍遥館) (@yoshidasouthlib) 2015年7月23日
@horikawad 「クマムシ研究日誌」を読み終えました.育てるのがこんなにタイヘンだなんて!というところに驚き,それに続いてNASAで培養がうまく行かなくなったときのピンチ感にドキドキハラハラしました.p162の,博士が持つべきマインドセット,には同感です.
— 野島 高彦【化学】 (@TakahikoNojima) 2015年8月11日
堀川さん (@horikawad )のクマムシ研究日誌をやっと読み終わった,聞いていた話いくつかあったけど,アメリカの鬼軍曹風の警官の下りは最高に面白かった
— 気まぐれアブスタドリ (@feketerigoremet) 2015年8月16日
古いreviewとかクマムシ研究日誌読んでると,ほんとこの10年でクマムシ研究は飛躍的に進んでるんだなぁって思うよね,いますごい時代だよね.
— 気まぐれアブスタドリ (@feketerigoremet) 2015年8月18日
大学の図書館で「クマムシ研究日誌」と出会ったけれど、もっと前にあの本を読んでいたらクマムシの研究が出来る大学に行きたいと思ったんだろうな…
— 新紀 (@AraArazx) 2015年8月22日
クマムシ博士の「クマムシ研究日誌」を読み終わった。研究そのものを遂行する能力も大事だけど、運とそれをものにする行動力というか勢いも大事だなぁ、という感想。あと巻末の参考文献の最初にジョジョの奇妙な冒険が載っていて笑った。
— Yoshi (@yoshi9801) 2015年10月14日
クマムシ研究日誌を読んだ。可愛い生物とは思えなかったけど、クマムシに対する著者の愛情とか、クマムシの耐性能力とか、その研究がNASAへの道を開いたとか、ぎっしりつまった面白い本だった。 pic.twitter.com/ZBBFhvXGgD
— Hiromi Kashino (@khiromi) 2016年2月14日
『クマムシ研究日誌』をはじめとした東海大学出版会の『フィールドの生物学シリーズ』は大型書店に置いてあるので、実際に手に取ってから購入を検討されたい方は、そのあたりを回っていただければと。以下の書店に置いてあることは確認済みです。
八重洲ブックセンター本店
丸善丸の内本店
丸善&ジュンク堂書店渋谷店
ジュンク堂藤沢店
丸善多摩センター店
啓文堂書店 狛江店(実家のある狛江の書店さんに置いてもらいました)
最後に、ソーシャル校正のよびかけに快くご参加いただいたみなさまに特別の御礼を申し上げます。どうも有り難うございました。
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クマムシ学研究会プログラム決定
2016年 4月10日(日曜日)、慶応義塾大学日吉キャンパスにてクマムシ学研究会を一般公開で開催します。
一般聴講参加費は無料。一般聴講に参加される方は、こちらから事前登録をお願いします。
当日のプログラムはこちらです。
会場:慶応義塾大学日吉キャンパス第4校舎J19番教室
12:40 開場
13:00-13:05 開会の挨拶
13:05-14:15 セッション1○辻本 惠
南極のクマムシのスゴいところ○堀川大樹
凍っても死なないクマムシの謎○吉田祐貴、堀川大樹、坂下哲哉、國枝武和、桑原宏和、豊田敦、片山俊明、小林泰彦、冨田勝、荒川和晴
ヨコヅナクマムシの乾眠関連遺伝子の網羅的同定へむけて○稲留直紀
クマムシの窒息仮死についての研究14:15-14:30 休憩
14:30-15:45 セッション2○近藤小雪、久保健雄、國枝武和
クマムシの耐性準備に関わる分子メカニズム ~ヤマクマムシを用いた解析~福田 恭子、仲宗根爽乃、桑原健太、野末馨、柴田今日子、大久保真理、森川作志、岡本晋一、垣口貴沙、米村重信、上杉健太郎、竹内晃久、鈴木芳生、○八田公平
極限環境耐性生物クマムシの細胞小器官レベルでの放射光mCT・光顕・電顕による統合(相関顕微鏡)3D解析○佐藤健、大附裕也
研究経緯について及びヨコヅナクマムシのアルコール耐性について○荒川和晴
クマムシ一匹からのマルチオミクス解析15:45-16:00 休憩
16:00-16:55 セッション3○松井透、石田観佳子
高知県産陸生クマムシ類と蘚苔類との関係○藤本心太
異クマムシ綱フシクマムシ目の形態的多様性○鈴木忠
ラームが見つけたクマムシをめぐって…3本トゲのオニクマムシ16:55-17:05 休憩
17:05-18:00 セッション4○杉浦健太
日吉マムシ谷に生息するクマムシとその生殖様式○梅崎栄作
クマムシの歩行について○Josephine Galipon
顕微鏡データに基づいた3D作品の構築18:00 閉会の挨拶
18:30~ 懇親会(日吉HUB)
当日の会場ではクマムシさんぬいぐるみ、リアルクマムシぬいぐるみ
、クロレラ、クマムシ書籍の販売も予定しています。
また、研究会終了後は会場近くのお店にて懇親会を開催いたします。クマムシ研究者や他の参加者との歓談をお楽しみください。
日時:2016年4月10日(日)18:30〜20:30
会場:HUB 慶應日吉店
住所:横浜市港北区日吉4-1-1 慶應義塾日吉キャンパス 協生館1F
参加費:お一人様3900円
内容:立食形式での各種料理バイキング、飲み放題付き
定員:50人お申込みとお支払いはこちらからお願い致します。
※申込み締め切りは2016年3月31日(木)22:00です
クマムシ学研究会運営委員会一同、みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
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「所さんの目がテン!」でクマムシ特集
3月27日の「所さんの目がテン!」はクマムシとくしゅう。むきゅーーーんhttps://t.co/1SPMTfHj2y pic.twitter.com/3Tye6OkqNV
— クマムシさん (@kumamushisan) 2016年3月20日
2016年3月27日(日)の午前7時から「所さんの目がテン!」で「クマムシの科学」と題したクマムシの特集が放映されます。民放ではおそらく初となる、ひとつの番組まるごとクマムシ特集。
番組では、クマムシの採集や耐久実験を行ったり、そして全体の監修で協力させてもらいました。今回のクマムシ企画、この番組に出演している日本テレビアナウンサーの桝太一さんが中心になって実現。以前、このブログにはこんなコメントももらっていましたが、現実のものとなりましたね。
クマムシを研究している高校生の「脚ポンプ仮説」について - むしブロ所さんの目がテンで、桝さんにこのクマムシ研究の特集をやって欲しい。
2015/11/01 17:54
一昨年、下北沢の書店でフジツボ貴婦人こと倉谷うららさんと桝さんのトークショーに遊びに行った時に桝さんとお会いし、これが縁となって今回の企画に関わらせていただくことになりました。
桝さんはもともとは生物学者を目指していた研究畑の方で、東大大学院でアサリの研究をしていました。今でも西表島のフィールドに出かけるほどの生物好き。ご自身の研究生活を綴った本もあります。ガチな方です。
番組制作スタッフの方々も熱心でしたし、よい番組に仕上がっているのではないかと思います。よろしければ、ご視聴ください。
クマムシ学研究会を開催します
2015年にクマムシ博士が掲載された雑誌や書籍など
2015年もさまざまなメディアに執筆したり取り上げていただきました。こちらでは主に掲載された雑誌や書籍を紹介します。
kotoba: 南方熊楠 「知の巨人」の全貌、「クマグス的研究生活のススメ」
NHKラジオ基礎英語2CD付き 2015年 04 月号、「クマムシ博士 堀川大樹さん(前編)」
NHKラジオ基礎英語2 2015年 05 月号 、「クマムシ博士 堀川大樹さん(後編)」
ジュニアエラ 2015年 09 月号、「みんなみんな子供だった:クマムシ博士堀川大樹」
マナビゲート〈2015〉―学びの楽しさ発見マガジン、「クマムシを飼育して強さの秘密を解き明かす」
望星 2015年 12 月号、「放課後の学問「クマムシのこと、もっと知ってください」」
Newton(ニュートン) 2016年 02 月号 、「「クマムシに大量の外来遺伝子」に疑問の声」
あと、自分の著作も2015年に出版されました。クマムシに関する数少ない書籍のひとつです。
Newtonにクマムシゲノムに関する記事が出ました
今月発売されたNewtonのクマムシの記事について取材協力しました。先日発表されたクマムシへのDNA水平伝播に関する論文と、それに対する疑義についての内容です。
Newton(ニュートン) 2016年 02 月号 、「「クマムシに大量の外来遺伝子」に疑問の声」
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ナショジオ『クマムシ観察絵日記』三十一話〜四十話
ナショジオで隔週にて連載中の『クマムシ観察絵日記』、連載を重ねるごとに認知度も上がっているようで、イベントなどで感想をいただく機会も増えてきました。
クマムシ観察絵日記: ナショナルジオグラフィック日本版公式サイト
ここでは四十話までをダイジェストで紹介したいと思います。
第31回 全米が泣いた?!『クマムシの恋人』
こんな恋人は嫌だ。
第32回 クロレラとクマムシ
ヨコヅナクマムシ登場。
第33回 浪費家の恋人に貢げ
ヨコヅナクマムシはお金のかかる女子。
第34回 手放せない緑の絨毯
爪が!
第35回 さよなら絨毯
秘策。
第36回 女子会好きなヨコヅナ
集まるのが好き。
第37回 目に焼き付ける、クマムシの色。
成長のしるし。
第38回 天空のインベーダー
困ったやつら。
第39回 ヨコヅナの強さ
横綱たる所以。
第40回 透明ドレスのひみつ
めずらしい現象。
以上、第四十話まで。連載はまだもう少し続くので、どうぞよろしくお願いします。
クマムシ研究日誌のほうもよろしくどうぞ。
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サイエンスZEROのプレゼンスタジアム2015で優勝しました
2015年12月20日と12月27日に放送されたNHK教育「サイエンスZERO」の「教えて!生命の不思議 プレゼンスタジアム2015 」でクマムシのプレゼンを行い、優勝しました。事前投票をしていただいた皆様、会場で投票していただいた皆様にはこの場を借りて御礼を申し上げます。他のプレゼンターの方々のプレゼンも面白く、私が優勝したのはクマムシが魅力的な生きものであること、巨大クマムシさんにも登場してもらったこと、そして運がよかったことによるものだと思っています。またいつか「サイエンスZERO」のスタジオにお邪魔することになっていますが、その時はまた見ていただければ幸いです。
2016年の元旦に「クマムシ24時間生放送」をします
2016年の元旦には「クマムシ24時間生放送」をニコニコのクマムシチャンネルで放映します。
【24時間】お正月だよ!地上最強生物クマムシ生中継!:クマムシチャンネル
もちろんクマムシ博士の解説付き。運がよければクマムシの産卵や孵化のシーンなども見られるかもしれません。2016年の年初めはクマムシできまり。
クマムシ研究所を設立しました
このたび、クマムシ研究所を設立しました。
クマムシ研究所では所員とともにクマムシ研究を推進し、人類が共有する科学的知見の集積に貢献することを目標とします。原則として、会費(月額2000円(学生は500円))を払えば誰でも所員になれます。「研究所」と銘打っていますが、研究所の物質的な建物は今のところはありません。クマムシ研究所は、オンラインを主な場として活動するバーチャルな研究所です。具体的にはFacebookグループ上で所員たちとディスカッションを行い、オフラインで勉強会やお茶会を開きます。
ここでちょっと、クマムシ研究所設立の背景を。
もともとは、科学研究の世界におけるプロとアマチュアの境界は曖昧なものでした。グレゴール・ヨハン・メンデルや南方熊楠は大学や研究所に所属する研究者ではありませんでしたが、優れた研究業績を残しています。しかしながら、その後の科学研究の発展に伴い、未解明の謎の多くはハイテクを駆使しなければ解けないものとなりました。高価な機器や試薬を入手するには、大きな資本が必要です。必然的に科学研究の場は大学や研究所に限られ、在野の研究者は急速に姿を消していきました。
しかし、昨今のITの発展やDIY指向も相まり、再び在野研究者が活動するための材料が手に入るようになってきました。SNSなどを通じて科学クラスタも形成されやすくなり、ニコニコ学会や昆虫大学などのイベントも口コミで盛り上がるようになりました。むしマガでも中学生クマムシ博士がいつも熱心にクマムシ実験の結果を報告してくれるし、メルマガという媒体以外にも、クマムシ研究活動を遂行するためのより適した場のニーズも高まっていました。バーチャルな研究所を作るための動機がいくつも出てきたのです。
アメリカでは今、研究者と非研究者が一体となって研究を進めるオープンサイエンスのムーブメントが起きています。そこでは、オンラインとオフラインを組み合わせて研究を進めるスタイルが定着しつつあります。研究資金を一般人から集めるクラウドファンディング、研究活動をプロ・アマチュアの垣根を越えて共同で進めていくオンラインコラボレーションやバイオハッカー活動、などなど。科学研究が研究者の世界だけのものではなく、皆んなのものになる。つまり、現在進行形で科学研究の民主化が起きているわけです。
バイオハッカースペースBiocuriousの様子。写真提供:Eri Gentry
アカデミアもだんだんと基礎研究をやりづらい場所になってきているし、大学の外に研究の場を作ってもよいのではないか。ここ1〜2年、そんなことを考えていたました。そして、オンラインサロンプラットフォームの方からサロン開設のお話をいただき、クマムシ研究所の設立へと至ったのです。
このクマムシ研究所、どんな場所になるのかを改めて整理すると、以下のようになります。
・研究所単位および個人単位でのクマムシ研究プロジェクトの実施とサポート。
・科学ニュースに関する解説やコメント。研究所メンバーの投稿も大歓迎。
・進路、キャリアに関する相談。
・セミナー。研究進捗状況、ゲストを迎えてのトークなどもあり。
・クマムシ採集・観察会、飼育実習会の実施。
このように、研究活動から雑談までバラエティに富んだ内容になっています。研究プロジェクトについては、ゆくゆくは国際クマムシ学会での発表や、国際科学雑誌への論文掲載を目標とします。論文の著者にはクマムシ研究所の所員たちの名前が入り、もちろん所属先としてクマムシ研究所(Tardigrade Research Institute)も明記されます。考えただけでワクワクします。研究所は、研究活動だけでなく、いろんな意見が自由に飛び交う楽しい場にもしたいですね。
クマムシ研究所では第1期として、まず30名を募集しています。将来的に人数が増えてきたら、都内のどこかにリアル研究室を借り上げて、皆が集まってクマムシ実験を行えるような場になるといいなぁ・・・なんて考えています。
ぜひ、みんなでクマムシ研究所を育てていければと思っています。
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サイエンスZEROに出演します
12月20日(日)と12月27日(日)の23時30分から放送される「サイエンスZERO」に出演することになりました。番組の特集でプレゼン大会を開催し、6人の研究者らが王者を競うというものです。公開収録は12月5日に日本科学未来館で行なわれます。「サイエンスZERO」は10年くらい前からちらちら見ている番組だったので、親近感があります。あの頃は「サイエンスアイ」だったっけ。番組の公式HPでは僕を含めた全プレゼンターの動画と事前投票も受けつけていますので、よろしければ下のリンク先から投票してみてください。どの発表も面白そうです。
ではでは、クマムシをあつく語ってきます。