クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

小中学生を対象としたイベントに出ます

前日の告知になってしまいましたが、8月7日(金) に相模女子大学での小中学生向けイベントに参加します。参加費無料。

「いきものがたり」上映会&クマムシはかせのとくべつ授業~世界最強の生きものってなに!?

日 時:8月7日(金) 午前10時~11時30分(開場9時30分) 会 場:相模女子大学グリーンホール 多目的ホール
(神奈川県相模原市南区相模大野4丁目4−1)
対 象:小・中学生(保護者同伴可)
定 員:200名(申込順)
申込み:7月1日(水)から、電話・FAX・Eメールで、 参加者全員の氏名、電話番号を環境情報センターへ
Email: kankyo@eic-sagamihara.jp
TEL: 042-769-9248
FAX: 042-751-2036


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無料なので、夏休みに入ってヒマでしかたないキッズたちは遊びにきてくださいね。

クマムシ観察キットでクマムシを見よう

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全国のクマムシファンの皆様、お待たせしました。クマムシ観察キット
、学研からついに発売です。


ミクロモンスター LED内蔵ズーム顕微鏡&調査キット

このキットには、LED内蔵ズーム顕微鏡、ベールマン装置、観察用プレート、テキストなどが付いています。本クマムシ観察キットの監修は、私と荒川和晴さんが担当しました。クマムシ研究者二人がかかわった本キット、リーズナブルな価格で、自由研究にももってこいの逸品に仕上がりました。


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本キットで観察するクマムシは、コケの中に棲む種類のものを想定しています。コケを採取したら、上の写真の左側のベールマン装置とよばれる装置の上に置き、ここに水をかけて浸します。しばらくすると、コケの中から出て来たクマムシが下に落ちてくるので、そこを回収するという寸法です。回収したクマムシを、写真右側の顕微鏡で観察します。


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付録のテキストには、クマムシの生態についての解説が載っています。どんなタイプのコケにクマムシがいるのかも、厳選したコケの写真を使用して示しているので、クマムシ初心者にはとてもやさしい教科書になっています。ちなみに、クマムシは青々としたコケではなく、カラカラのしょぼいものにいます。


この夏はぜひ、クマムシを採集して観察してみてください。


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クマムシの生体展示が鳥羽水族館で始まります

下北沢でクマムシ講演会

告知が遅くなりましたが、8月4日(火)の夜に下北沢のダーウィンルームという場所でクマムシ講演会を行ないます。講演会のタイトルはずばり、「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」。


クマムシ講演会「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」:ダーウィンルーム
 

クマムシ博士講演会「クマムシ博士のクマムシ研究日誌」

日時:8月4日(火)  18:30開場 19:00〜21:00
会場:下北沢・ダーウィンルーム 2F ラボ
料金:¥2,000 税込/高校生以下は半額 おいしいコーヒーか紅茶付き


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告知用チラシの清水久子さんのイラストがよいかんじ。ここダーウィンルームではフィールド系生物学者による講演がシリーズ化していて、クマムシ博士で8人目になるそうです。今回の講演会では拙著先日出版された『クマムシ研究日誌』に沿った内容でお話ししますが、本には書けなかったエピソードなども盛り込む予定です。いつもイベントにお越しいただいている常連さんでも楽しめる内容ですので、どうぞよろしくお願いします。

クマムシの生体展示が鳥羽水族館で始まります

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三重県の鳥羽水族館にて、ヨコヅナクマムシの生体展示が8月2日より始まります。飼育しているヨコヅナクマムシを、顕微鏡でのぞいて観察することができます。


ヨコヅナクマムシを展示します:鳥羽水族館飼育日記


日本科学未来館では、以前から乾眠状態のヨコヅナクマムシを展示していました。


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日本科学未来館での乾眠クマムシ展示


ただ、生きた状態のクマムシを水族館や博物館で展示していた例は、ありませんでした。私の知るかぎり、世界でもこのような試みがなされた例はないはず。おそらく、活動しているクマムシの展示をするのは、今回の鳥羽水族館が世界初となるでしょう。それだけ、クマムシの安定した飼育や展示をするのは、障壁が高いものだったわけです。(追記:この7月から、2ヵ月間限定で高知大学の松井透さんが藁工ミュージアムにて生きたクマムシを展示しているとのことです。よって、今回の鳥羽水族館での展示はほぼ同時ですが、世界初というわけではありません。藁工ミュージアムでは毎日コケからクマムシを取り出して展示するスタイルなのに対し、鳥羽水族館では飼育したクマムシを展示したスタイルという違いがあります。飼育して展示する、という意味では世界初かもしれません。)


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今回のクマムシ展示は、鳥羽水族館飼育員の森滝丈也さんの多大な力により実現しました。もともとは、今年の3月に、私が森滝さんにお会いして、クマムシ展示についてお勧めしたことがきっかけでした。森滝さんといえば、ダイオウグソクムシの飼育員さんとしても名高い方です。もちろん、他にも多くの生物を飼育されています。


そんな多忙な森滝さんですが、この短期間でヨコヅナクマムシの飼育と展示を実現されました。実のところ、クマムシの飼育は研究者でもなかなかうまく行かないものなのです。やはり、飼育のプロというのは腕も凄いですが、情熱やプライドもさすがのものがあります。


いずれにしても、これを機に本物のクマムシを目にする人が増えてくれればとても嬉しいです。もし他の博物館や水族館の関係者でクマムシ展示に興味をもたれた方がいましたら、ぜひご協力させていただきますのでこちらまでご連絡ください。


この夏、ぜひ鳥羽水族館でクマムシに会いに行ってみてください。


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アメリカ自然史博物館でクマムシなどの極限生物特集が開催中

アメリカ自然史博物館でクマムシなどの極限生物特集が開催中

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American Museum of Natural Historyのサイトより


ちょっと告知が遅くなりましたが、アメリカ・ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)にてクマムシをはじめとした極限生物の特別展示が行なわれています。私も動画素材の提供や監修に少し協力しました。ただ、この特別展示では本物のクマムシは展示されていません。


以下が本特別展時の紹介動画。私が撮影したヨコヅナクマムシの動画も使われています。



現地に行ってきた方々からもリポートをいただきました。クマムシがかなりフィーチャーされていて、なかなかの人気のようです。



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写真提供:Mia Niwaさん


この特別展示は2016年1月3日まで開催しているようです。近くにお住まいの方は、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


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クマムシが「生物学者のプレパラートシール帳2」に収録されました

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愛くるしくも精巧な生物フィギュアを手がけることで広く知られている「いきもん」が、ガチャガチャの「生物学者のプレパラートシール帳2」をリリースしました。


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私と高知大学の松井透さんは、このシール帳に収録されているクマムシの写真提供などで制作に協力しました。下のアマゾンのページからも購入できるようです。


生物学者のプレパラートシール帳2 全8種セット:いきもん


クマムシの他にもカビやキノコの胞子など、渋いところを突いているようです。透明のプレパラートに印刷された写真がきれいです。前作も人気だったようですが、今作もたくさん売れてクマムシを知る人が増えたら嬉しいですね。ガチャガチャ売り場をチェックしてみてください。

おすすめ本レビューサイト「HONZ」に新規参入しました

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おすすめ本のレビューサイト「HONZ」に新規参入しました。拙著フィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』を出版した際のインタビューをHONZの柴藤さんと内藤さんにしていただいた際に、加入のお誘いを受けたのがきっかけである。


夢はみんなで作る研究所! クマムシ博士の野望:HONZ

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本日、最初のレビューを寄稿したので、ぜひご一読いただければ幸いです。


昆虫研究者に囲われた、セクシーすぎる愛人たちの図鑑『きらめく甲虫』: HONZ


日本国内で出版される書籍は数万タイトルにおよぶ。そのような膨大な数の本の中から面白い本を見つけるのは至難の技である。それゆえ、新聞の書評コーナーや、HONZや人気ブログの書評は、忙しい現代人にとって重要な役割をもつ。もちろん、出版業界に与えるインパクトも大きい。書籍の売れ行きは、これらの媒体で紹介されるかどうかで大きく左右されることになる。


だから、どの本を取り上げ、それをどのように紹介するかというレビュアーの行為には、それなりの責任が伴う・・・かもしれないが、私はそんなこはあまり気にせずに、本当に面白いと思う本をちょっとふざけながら紹介していきたい。


というわけで、クマムシ博士に献本してもよいという出版社や著者の方は、horikawadd@gmail.comまでご連絡ください。面白いと思った本はHONZかこちらのむしブロ、あるいは有料メルマガのむしマガで紹介させていただきます。

『クマムシ研究日誌』読者のみなさまにお願い

先日出版されたフィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』がおかげさまで売れ行き好調のようで、そろそろ重版がかかる気配になってきました。ご購入していただいた読者のみなさまには厚く御礼申し上げます。


クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して


そしてたいへん恥ずかしながら、いくつか誤植なども見つかり、ご指摘いただきました。


P.41 5行目 (誤)「コケやなど」→(正)「コケや地衣など」 
P.132 11行目 (誤)「ノミーネと」→(正)「ノミネート」


@tmhwqさん、ご指摘いただき有り難うございます。


また、2003年の国際クマムシシンポジウムで鈴木忠さんの発表内容を「オニクマムシの生活史についての研究」と記していましたが、正しくは「オニクマムシの卵形成の電子顕微鏡観察」でした。鈴木さん、申し訳ありませんでした。さらに、クロレラ工業株式会社より、生クロレラV12の系統はChlorella vulgaris ChikugoではなくChlorella vulgaris CK-22であることもご指摘いただきました。お詫びして訂正いたします。


読者のみなさまにおかれましては、本書内に他にも誤植や間違った表記などがありましたら、SNSなどでお知らせいただけますと幸いです。第二刷ではより高い質の本にしますので、どうか皆様のご協力をお願いさせていただきたく思います。


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クマムシ博士の「最強生物」学講座、重版出来御礼。

クマムシ博士の「最強生物」学講座、重版出来御礼。

拙著『クマムシ博士の「最強生物」学講座』にまた重版がかかり、第3刷になりました。


『クマムシ博士の「最強生物」学講座』


購入していただいた皆様一人ひとりの家庭をまわり、ぎゅっと抱擁してさしあげたい思いでいっぱいですが、日本でこれを実行すると通報されるので控えておきます。もしうっかりやってしまった場合は通報せずに、欧米生活で身についたクセが抜けきらないヤツということで大目に見てください。


最近は『重版出来!』という漫画を読んでいるのですが、これが出版の裏側を描いておりとても面白いです。


重版出来!(1) (ビッグコミックス)


この作品を読むと、本の出版にいかに多くの人々がかかわっているかを認識させられます。読者の皆様はもとより、拙著の制作、流通、販売にご協力いただいているすべての皆様に感謝申し上げます。


フィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』もそろそろ重版がかかりそうです。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。


クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して


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クマムシ本『クマムシ研究日誌』を出版します。

ナショジオ『クマムシ観察絵日記』二十一話〜三十話

ナショジオで隔週にて連載中の『クマムシ観察絵日記』、三十話まで掲載されました。


クマムシ観察絵日記: ナショナルジオグラフィック日本版公式サイト


連載回数を重ねるごとに人気も上昇しているようで、著者冥利につきます。ここでは三十話までをダイジェストで紹介。


第21回 クマムシ界の猛獣をてなずける
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オニクマムシ飼育の基本。


第22回 クマムシのすべらない話
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クマムシの滑り止めをつくる。


第23回 モヤモヤ・ベアーズ
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モヤモヤには困ったもの。


第24回 クマムシのエサをひきはがす
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ヒルガタワムシを回収するのも一苦労。


第25回 モグモグ・ベアーズ
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モグモグ。


第26回 おちょぼ口のミニハンター
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子どもも獰猛。


第27回 母さんが残したシェルター
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母の愛。


第28回 シェルター・ベイビー
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目指せ、ワンダー・ホール。


第29回 悪夢
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近づく限界。


第30回 クマムシ VS. 線虫
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初めて見た光景。


以上、第三十話まで。連載はまだしばらく続くので、どうぞよろしくお願いします。


あ、クマムシ研究日誌のほうもよろしくどうぞ。


クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して


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ナショジオ『クマムシ観察絵日記』一話〜二十話

TOKYO FMラジオ「クロノス」に収録出演しました

告知を忘れていましたが、6月24日(水)、TOKYO FMラジオ「クロノス」に収録出演しました。


クロノス:TOKYO FM


収録スタジオにて、DJの中西哲生さんに抱っこされるクマムシさん(現在はプレゼント募集は終了しています)。



中西さん、Jリーグ創設期に名古屋グランパスで活躍していた時代の印象が強いのですが、今はラジオの仕事もしていたのですね。クマムシさんと中西さんが一緒に写真におさまっているのを見るのは、なんだか不思議な気分です。


※本記事は有料メルマガ「むしマガ」297号「国際クマムシシンポジウムが始まります」の一部です。

クマムシ博士のむしマガVol. 297【国際クマムシシンポジウムが始まります】

2015年6月21日発行
目次

【1. はじめに】国際クマムシシンポジウム

三年に一度開催される国際クマムシシンポジウムに出発してきます。

【2. むしQ&A「子どもを産まない理由」】
子どもを産まない理由、メルマガ読者さんの生の声を紹介。

【3. おわりに「イメチェン・クマムシさん」】
クマムシさんの新しい姿が完成に近づきつつあります。今後、このイメチェンした新しい姿でクマムシさんの活動範囲が広がりそうです。

【料金(税込)】 1ヵ月840円(初回購読時、1ヶ月間無料) 【 発行周期 】 毎週

「クマムシ博士のむしマガ」のご購読はこちらから

おばあちゃんのクマムシポエム

先日、千葉県立中央博物館でのクマムシ観察会のあと、ひとりの女性が僕のところにやってきました。今年の4月に掲載された毎日新聞のクマムシ記事に触発されてクマムシに興味をもち、クマムシを題材にした詩を書いたというのです。参照されたクマムシ記事はこちらですね。


クマムシ:地球最強の多細胞生物 その生態と耐性の秘密:毎日新聞


この女性、御歳85歳とのことでしたが、実際の年齢よりも十歳くらい若くみえるたいへん快活な方でした。今回の観察会には他に82歳の男性も参加しており、クマムシが文字通り老若男女のハートに響いていることを実感しました。


それでは、こちらの女性が書いた詩を許可を得た上でここに転載します。

「クマムシ」


新聞の頁をめくって
なぞなぞ科学で知ったクマムシ君
一ミリにも見たない小さな体で君達は
ヒマラヤ山中から百五十メートル余りの海底にも臆せず
百度で六時間の熱から放射線にも平気
液体ヘリウムによる、マイナス二六九度にも耐え
真空のカプセルから取り出して、水を与えたら
見事に蘇生した。
その上、百二十年前のコケを水に浸したら
這い出したという生命力


君達は何者・・・・?
どうしてそこまで生にこだわるのですか


クマムシに問うたところで
返事が返ってくるはずもないけれど--
飛びつきたくなる不老長寿の生き神様
ひれ伏してもいい
その不思議な力を私達にも--


まって下さい、自然をこわしたり、争ったり
この星を根こそぎ自分達のものに
しようとするあなた方に
その資格があるでしょうか


今に、
言葉を持たない者達の
声なき声が、湧きあがるでしょう
 

この星が、宇宙から
吐き出されるかもしれないのに・・・・・・そうきっと


その声は、まさか、クマムシ君--


SFの原作になりそうな壮大な世界観ですね。クマムシのフォースを手に入れようとした人間にクマムシやその他の生物が怒り狂い大地を揺らす。地軸が歪んで地球の環境が激変、そこで人類がとった手段は・・・。「風の谷のナウシカ」、「スターウォーズ」、「インターステラー」が混ざりあった世界を想起させます。自分が85歳まで生きられたとして、その歳になってここまでのイマジネーションを発揮できるかどうか。まったく自信がない。


※本記事は有料メルマガ「むしマガ」296号「水の中の小さなクマをさがす」の一部です。

クマムシ博士のむしマガVol. 296【水の中の小さなクマをさがす】

2015年6月14日発行
目次

【1. はじめに】HONZ

おすすめ本レビューサイトHONZでレビュワーをすることになりました。

【2. むしコラム「水の中の小さなクマをさがす」】
池の中にクマムシがいるのは事実。しかし、池や川のように恒常的に水があるような水域からクマムシを見つけるのは、ひじょうに難しい。水辺のクマムシを探しにフィールドワークを行なったようすを紹介。

【3. おわりに「おばあちゃんのクマムシポエム」】
クマムシ観察会が終わったあと、ひとりの女性が僕のところにやってきました。今年の4月に掲載された毎日新聞のクマムシ記事に触発されてクマムシに興味をもち、クマムシを題材にした詩を書いたというのです。

【料金(税込)】 1ヵ月840円(初回購読時、1ヶ月間無料) 【 発行周期 】 毎週

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クマムシバーを一日限定オープンします

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月に吠える通信より


ゴールデン街のバー「月に吠える」で一日店長をすることになりました。場所は「月に吠える」というプチ文壇バーです。

日時:7月4日(土)19〜24時頃(予約不要)
料金:チャージ500円、ドリンク700円〜
会場:プチ文壇バー「月に吠える」
東京都新宿区歌舞伎町1-1-10 新宿ゴールデン街G2通り
http://bar.moonbark.net/


大人の方々のご来店をお待ちしています。クマムシにちなんだドリンクなどが出るかもしれません。どれくらいお客さんが来てくれるかは未知数ですが、もし混雑してくるようであればゆずりあっていただければと思います。


この「月に吠える」の店主コエヌマカズユキさんは、文学を盛り上げるためにこのバーを開いたのだとか。運営しているサイトも、バーのサイトとは思えないほど充実しています。こちらでも、ライターのマナ・コノさんを交えてインタビューしてもらいました。


【前編】宇宙空間でも生きる? 地上最強の生物を愛した男:月に吠える通信


こちらのお店は文壇バーと銘打っていますが敷居は低いので、びくびくせずにいらっしゃっていただければ幸いです。もちろん、女ポケモンや男ポケモンをお持ちの方は、連れてきていただいてかまいません。(何のことか分からない方は「ポケモン 文壇バー」でググってみましょう)


※本記事は有料メルマガ「むしマガ」298号「第13回国際クマムシ学会を終えて」の一部です。

クマムシ博士のむしマガVol. 298【第13回国際クマムシ学会を終えて】

2015年6月29日発行
目次

【1. はじめに】第13回国際クマムシ学会を終えて

先週はイタリア・モデナで開催された国際クマムシ学会に参加していました。三年に一度開催される本学会は、過去三回の参加者がいずれも70人台で頭打ちとなっていましたが、今回は一気に100人の大台に乗りました。今回の国際クマムシ学会のときにも日本人研究者のあいだで日本版クマムシ学会を開こうか、という話合いをしていました。もしかしたら、あと半年後くらいに国内のクマムシ学会を一般公開で開催するかもしれません。やるからには500人くらいの聴衆を集めたい。実現しそうなころにまた連絡しますので、どうぞお楽しみに。

【2. むしQ&A「ヤマトシジミと放射線、議論ふたたび」】
ここ最近、チョウの一種ヤマトシジミを検索して僕のブログを訪れる人がまた増えてきました。僕はこのような疑問をブログやこのメルマガに書いてきましたが、2013年になってこのような疑問に対する反論を含んだ論文が、出版されていました。

【3. おわりに「クマムシバー・イン・ゴールデン街開催決定」】
嘘から出た誠のような話ですが、ゴールデン街のバーで一日店長をすることになりました。場所は「月に吠える」というプチ文壇バーです。

【料金(税込)】 1ヵ月840円(初回購読時、1ヶ月間無料) 【 発行周期 】 毎週

「クマムシ博士のむしマガ」のご購読はこちらから

【書評】『持たない幸福論』現代の教祖の有り難い説法

個人的に大好きなニート界のカリスマことphaさんの新著が出た。


持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない


私はだいぶ前からphaさんが好きで、彼のブログもたびたびチェックしているのですが、今回の本はphaさんの哲学の集大成というか、つい周りの目を気にして働きすぎたりプレッシャーを感じてしまう人が読むと肩の力がうまく抜けるような内容になっています。


ただ、よく言われる「心身が健康なのにあえて働かず税金を納めないニートは社会のインフラにただ乗りしているフリーライダーだ」という指摘に対しては、phaさんは本書で回答していませんでした。このあたり、phaさんがどう考えているのかがとても気になっているのですよね。私自身はニートがいても寛容であればよいと思いますが、やっぱりみんながニートになってしまったら社会インフラもできないわけで、便利じゃなくなるよね、と。たまたま同じ国や地域に生まれた者たちが法の下に協調しつつ労働や納税を義務づけられるのもどうなんだ、という話にもなるのだが。まあ、日本がいきなり分断されることはないだろうけど、経済格差によって住む地域がだいぶ分断されていくのではないでしょうか。あとは一定以上の規模の事業をするひとたちがシンガポールにどんどん出て行ったり。


念のために言っておくと、phaさんについては、たとえ税金を一円も納めてなくても、ぼくは何の問題もないと思っています。彼のようなアイディアは多くの人が耳を傾けるだけの価値があると思うし、意見を発信するだけで文化的な資産を世の中に残していると思うからです。まあ、教祖様のような存在ですかね。職もないし働いてないけれど、有り難いことを言ってくれるから、お布施をあげてもいいや、と思わせるタイプ。実際にこの本も面白い。こういう人は貴重なので、むしろみんなで支えていくべきだ。


ということで、本書は広大な宇宙となり、自分が抱えている問題意識を相対的にミクロ化する効能がある。「自分が周りにどう思われるか」をついつい気にしちゃうタイプの人にとくにお薦めである。


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ニート転身で豊かな人生を

クマムシ日記はじめました

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ちょっと前から慶應大クマムシ研究グループでクマムシ日記をつけはじめています。


クマムシ日記


私だけではなく、荒川さん、クマムシ王子、飼育係Aさんたちが、クマムシの生態やその他の豆知識をわかりやすく紹介しています。基本的に毎週更新されるので、よかったらこちらもフォローのほうをお願いします。他のサイトではなかなか見られないクマムシ動画も公開しています。たとえば下の記事では、脱皮殻の中に産卵したドゥジャルダンヤマクマムシが、殻を脱いで出て行く動画を見ることができます。


クマムシの脱皮と産卵:クマムシ日記


画像や動画はスーパーハイクオリティな実体顕微鏡につないで撮影されているのですが、なかなかきれいにクマムシを映すことができます。クマムシの画像がたまったら、クマムシ写真集を出してもよいかも。


ということで、こちらのクマムシ日記でクマムシの日常をぜひお楽しみください。