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クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

【書評】『バッタを倒しにアフリカへ』ストイックすぎる狂気の博士エッセイ

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)作者: 前野ウルド浩太郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2017/05/17メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 書店内でいやでも目を引く、虫取り網をかまえこちらを凝視する全身緑色のバッタ男の表紙。キワモ…

クマムシさんを預かっていただける書店さん募集

クマムシ本新刊『クマムシ博士のへんてこ最強伝説』が、全国の書店で並び始めました。今回のクマムシ本はゆるマニ系(ゆるくてマニアック系)。おまけでクマムシールもついてきます。 クマムシ博士の クマムシへんてこ最強伝説作者: 堀川大樹,ナショナルジオ…

【書評】『ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか ゲノム編集の光と影』イノベーションに突きつけられた、大きな課題

ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか ゲノム編集の光と影 (イースト新書Q)作者: 石井哲也出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2017/01/08メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る 生殖医療技術と遺伝子改変技術の目覚しい進展により、人…

クマムシール付き『クマムシ博士のクマムシへんてこ最強伝説』を出版します。

クマムシ本新刊『クマムシ博士のクマムシへんてこ最強伝説』を2月下旬に出版します。最強生物クマムシの本なので、本書の帯には「死なない!」がやたら目立っていますが、もちろんクマムシも死にます。それも、意外なくらいにあっけなく。本書ではクマムシの…

2016年にクマムシ博士が掲載された雑誌や書籍など

ジュニアエラ2016年9月号より 2016年もさまざまな出版物などでクマムシ博士を紹介していただいた。ここでは、主なものを紹介させていただく。 DVD付 水の生き物 (学研の図鑑LIVE)作者: 武田正倫出版社/メーカー: 学研プラス発売日: 2016/06/28メディア: 大型…

【書評】『衛生害虫ゴキブリの研究』年季入りの本格書

衛生害虫ゴキブリの研究 (SCIENCE WATCH)作者: 辻英明出版社/メーカー: ?北隆館発売日: 2016/09/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 「黒塗りの家庭内ランナー」としてお馴染みの生きもの、ゴキブリ。 たったの一匹が加工食品に…

マンガ版『アカデミック・ラブ』

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【書評】虫ビギナーにおすすめのポップな虫入門書2冊『恋する昆虫図鑑』『カブトムシゆかりの虫活! 』

私は、自身の研究対象であるクマムシのキャラクター「クマムシさん」を、数年前からプロモーションしている。この活動の大きな目的のひとつは、キャラクターを入り口として人々が生物や自然に親しみを持ってもらうことだ。 実際に、クマムシや昆虫にまったく…

【書評】『ゲノム編集の衝撃 「神の領域」に迫るテクノロジー』 来るべき未来に備えて正しい理解を

ゲノム編集の衝撃―「神の領域」に迫るテクノロジー:NHK「ゲノム編集」取材班 著 「今、もっともエキサイティングなバイオテクノロジーは何か」。この質問に対し、多くの生命科学者は次のように答えるだろう。「それはゲノム編集だ」、と。本書は、ゲノム編…

【書評】松尾芭蕉マニアもいる?!等身大の北朝鮮がみえてくる『実録・北の三叉路』

実録・北の三叉路:安宿 緑 著 本書は北朝鮮系の人々を描いたノンフィクションである。北朝鮮、といっても、日頃の報道番組が扱うような、政治的な話にフォーカスしたものではない。スポットライトが当てられているのは、北朝鮮に暮らしていたり、北朝鮮にル…

【書評】我々は特別な存在か。宇宙的バランス感覚を養う一冊『生命の星の条件を探る』

生命の星の条件を探る:阿部 豊 著 生命の星、地球。都会のようなコンクリートジャングルにおいても雑草が茂り、アリたちが闊歩する。足下をふと見れば道路の片隅にコケが生育していて、そのコケの中にはクマムシがいる。朝晩の電車に乗り込めば、無数のホモ…

【書評】昆虫研究者に囲われた、セクシーすぎる愛人たちの図鑑『きらめく甲虫』

きらめく甲虫:丸山 宗利 著 「これまでの昆虫図鑑の概念を覆した」。本書のことを、こう紹介しても過言ではないだろう。従来の昆虫図鑑では体現できなかった、圧倒的な質感と光沢。本書では、各ページがひとつの標本箱、いや、宝石箱になっている。その中に…

『クマムシ研究日誌』、重版出来御礼。

クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して 重版出来!(1) (ビッグコミックス) ちょうど1年前に出版した『クマムシ研究日誌』(東海大学出版会)が重版されることになりました。『クマムシ博士の「最強生物」学講座」』(新潮社)に続き、これで単著は2作連…

2015年にクマムシ博士が掲載された雑誌や書籍など

2015年もさまざまなメディアに執筆したり取り上げていただきました。こちらでは主に掲載された雑誌や書籍を紹介します。 kotoba: 南方熊楠 「知の巨人」の全貌、「クマグス的研究生活のススメ」 NHKラジオ基礎英語2CD付き 2015年 04 月号、「クマムシ博士 堀…

Newtonにクマムシゲノムに関する記事が出ました

今月発売されたNewtonのクマムシの記事について取材協力しました。先日発表されたクマムシへのDNA水平伝播に関する論文と、それに対する疑義についての内容です。 Newton(ニュートン) 2016年 02 月号 、「「クマムシに大量の外来遺伝子」に疑問の声」 【関連…

おすすめ本レビューサイト「HONZ」に新規参入しました

おすすめ本のレビューサイト「HONZ」に新規参入しました。拙著フィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』を出版した際のインタビューをHONZの柴藤さんと内藤さんにしていただいた際に、加入のお誘いを受けたのがきっかけである。 夢はみんなで作る研究…

『クマムシ研究日誌』読者のみなさまにお願い

先日出版されたフィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』がおかげさまで売れ行き好調のようで、そろそろ重版がかかる気配になってきました。ご購入していただいた読者のみなさまには厚く御礼申し上げます。 クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して …

クマムシ博士の「最強生物」学講座、重版出来御礼。

拙著『クマムシ博士の「最強生物」学講座』にまた重版がかかり、第3刷になりました。 『クマムシ博士の「最強生物」学講座』 購入していただいた皆様一人ひとりの家庭をまわり、ぎゅっと抱擁してさしあげたい思いでいっぱいですが、日本でこれを実行すると通…

【書評】『持たない幸福論』現代の教祖の有り難い説法

個人的に大好きなニート界のカリスマことphaさんの新著が出た。 持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない 私はだいぶ前からphaさんが好きで、彼のブログもたびたびチェックしているのですが、今回の本はphaさんの哲学の集大成という…

『クマムシ研究日誌』発売開始

フィールドの生物学シリーズ『クマムシ研究日誌』が製本されて送られてきました。四苦八苦しながら書いたものがこうして本というフォーマットとなって届くと、やはり嬉しいものですね。 本書が書店に並ぶのは早くて今週末、遅くても来週の頭になる見込みです…

【書評】『テングザル―河と生きるサル』ボルネオの思い出

テングザル―河と生きるサル:松田 一希著 (フィールドの生物学7) 著者の松田一希氏は僕とは北海道大学大学院時代の同じ研究室の出身で、しかも同級生。松田氏は現在、京都大学で特定助教をしている。拙著『クマムシ研究日誌』は、彼が僕のことを東海大学出…

クマムシ本『クマムシ研究日誌』を出版します。

5月下旬にクマムシ本が出ます。タイトルは『クマムシ研究日誌』。メルマガ「むしマガ」で連載していた同タイトルの原稿をベースにまとめたものです。すでにAmazonで予約受付を開始しています。 クマムシ研究日誌: 地上最強生物に恋して 前作のクマムシ博士の…

【書評】『毒きのこ-世にもかわいい危険な生きもの』著者らの意図にまんまとはまる

毒きのこ-世にもかわいい危険な生きもの 菌類研究者の白水貴博士(美声)監修の本書は、毒きのこのみに焦点を当てて紹介している。きれいなきのこの写真に、多すぎず少なすぎない説明が付記されており、図鑑として眺めていても楽しい。 きのこは担子菌類のも…

【書評】『捏造の科学者 STAP細胞事件』科学界に横たわる問題を提起し続ける装置

捏造の科学者 STAP細胞事件:須田桃子 本書は毎日新聞記者の須田桃子氏によるSTAP細胞騒動の記録である。2015年の大宅壮一ノンフィクション賞にも選ばれている。 物語は、須田氏が笹井芳樹氏からのメールを受け取るところから始まる。須田桃子氏によるSTAP細…

【書評】『「ニセ医学」に騙されないために』騙されない人も一読の価値あり

今週はNATROM著『ニセ医学に騙されないために』を読みました。本書の著者はネット上で言わずと知れた内科医ブロガー集団のNATROM。 「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る! 科学的根拠が乏しいにもかかわらず、治療法…

【書評】『はみだす力』はみだすこと肯定しよう

以前からなんとなく気になっていた『はみだす力』という本を読みました。著者はアーティストで現在マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教のスプツニ子!さん。 はみだす力:スプツニ子! スプツニ子!さんを知ったのは割と最近で、人工知能学会の表紙に…

【書評】『ときめき昆虫学』元虫好き少年少女がふたたび虫スイッチを押すとき

ときめき昆虫学: メレ山メレ子 著 ニコニコ学会βのむしむし生放送やむしマガのインタビューでもたびたびお世話になっている虫大好きブロガー・メレ山メレ子さんの渾身の虫本「ときめき昆虫学」が出版された。私と一緒にクマムシを観察したときの様子も収録さ…

【書評】『パワー・エコロジー』生態学者たちの青春研究冒険譚集

パワー・エコロジー: 佐藤 宏明, 村上 貴弘 編 私は大学院生時代、動物生態学の研究室に所属していた。北海道大学大学院の地球環境科学研究科の東正剛(ひがしせいごう)研究室だ。本書「パワー・エコロジー」は、この東研究室に学生として所属していた研究…

【書評】『逆境エブリデイ』現代の幸せの見つけ方

逆境エブリデイ: 大川弘一 著 本書は世界最大規模のメルマガ配信スタンドである「株式会社まぐまぐ」の創業者、大川弘一さんによるポーカー戦記である。私は大川さんの考え方や文章が好きで大川さんのメルマガも購読しているが、本書はこのメルマガに書いて…

世界初のクマムシ擬人化漫画の第二巻が発売される

ミドリムシは植物ですか? 虫ですか? II: 羽鳥まりえ 羽鳥まりえ先生によるクマムシ擬人化漫画の第二巻が発売された。前巻に引き続き、今回も巻末に私の名前がアドバイザーとしてちゃっかり載っている。 今回はクマムシよりもミドリムシの方にスポットが多め…

【書評】『バイオパンク―DIY科学者たちのDNAハック!』DIYバイオムーブメントのすべてがここに

バイオパンク―DIY科学者たちのDNAハック! 先日も少し紹介した、これからのバイオ研究活動の動向がわかるエキサイティングな一冊。 ここ数年、アカデミアの外でバイオの研究を行う「バイオハッカー」がアメリカを中心に増加している。彼らの多くは改造…

『クマムシ博士の「最強生物」学講座』のKindle版が出ました

拙著『クマムシ博士の「最強生物」学講座』が出版されてから半年が経過しました。おかげさまで各界で好評をいただいています。 クマムシのゆるキャラを商品化して研究費を捻出しようとする奮闘ぶりも語られる。研究対象並みのしぶとさが頼もしい。 朝日新聞 …

知的労働者が書籍を出版する方法

おかげさまで拙著「クマムシ博士の「最強生物」学講座」が好評につき、早くも増刷が決定。ご購入いただいた皆さまに感謝。 クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー 日本滞在中に都内の書店を散策していたが、ほとんどの大型書店で本著…

クマムシ vs. 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトル

先日、極限環境微生物学者の高井研氏の著書を出版社のイーストプレスから送ってもらった。 微生物ハンター、深海を行く:高井研 本書は高井氏の研究人生のこれまでをドラマティックに、そしてバブリーな表現で綴ったものだ*1。これから研究者を目指そうとす…

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたち

このたび、『クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー』という書籍が新潮社から出版された。本書は本ブログとメルマガに執筆したコンテンツの一部を加筆修正し、まとめたものだ。一部、書き下ろしも含んでいる。クマムシさんの表紙が目…

世界初のクマムシ擬人化漫画がついに発売される

ついにクマムシが主人公の漫画が世に出た。擬人化したクマムシとミドリムシが活躍する研究漫画である。漫画のタイトルこそ「ミドリムシは植物ですか?虫ですか?」となっているが、私の脳内では「クマムシはクマですか?虫ですか?」と変換されるのでクマム…

ニート転身で豊かな人生を

現在、私は研究活動を生業としているが、これ以上に自分に充実感を与えてくれるアクティビティはないと思っている。何か発見をすれば、それがどんなに小さなものであっても人類の歴史で誰も見たことのない現象であれば、プライスレスの知的興奮を味わうこと…

【書評】『孤独なバッタが群れるとき』バッタ博士の青春

孤独なバッタが群れるとき: 前野ウルド浩太郎 著 (東海大学出版会) 本書は、バッタ博士こと前野ウルド浩太郎氏の初の著書である。前野氏については本ブログでもたびたび取り上げてきたので、ご存知の方も多いだろう。 バッタに憑かれた男バッタに憑かれた男…

バッタ博士によるバッタ本の目次がキてる件

写真: 前野ウルド浩太郎博士 このブログやメルマガでもたびたびフィーチャーし、コアなファンを獲得しつつあるバッタ博士・前野ウルド浩太郎氏が、11月20日にバッタの本を出版することになった。 孤独なバッタが群れるとき<サバクトビバッタの相変異と大発…

パラダイスレジデンス

嬉しいことに、こうしてブログで執筆活動をしていたりTwitterで情報発信をしていると、多くの人からネット上で色んな感想・コメントをいただく。 そしてたまに、自分と全然違う分野の人や、こちらが一方的に憧れていた人と繋がれることもある。 漫画家の藤島…

岩波「科学」に寄稿しました。

今月の岩波の「科学」に、私たちによるクマムシの紫外線耐性に関する研究報告が掲載されました。 科学 2012年 07月号 [雑誌] 全国1億人のクマムシファンの皆様には、ぜひともお目を通していただきたく存じます。 【お知らせ】このブログが本になりましたクマ…

かわけ!クマムシのように。:理系クンと思想クン

最近、思想ブームが来ているらしい。あちこちのウェブ媒体で思想系の論客がインタビュー記事をみかける。 そして、若手の思想系論客、いわゆる思想クンが一部の女子たちにとってアイドル的な存在になっているようだ。 思想ブーム到来!要チェックのイケメン…

【書評】『マリス博士の奇想天外な人生』まさに奇人

マリス博士の奇想天外な人生 (ハヤカワ文庫 NF) 本書は、1993年にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法の確立への貢献によりノーベル化学賞を受賞した、キャリー・マリス博士の自伝的エッセイ集です。PCR法は特定のDNA配列を容易に増幅する方法であり、この方法の確…

【書評】『現代免疫物語』

少し前になりますが、2011年のノーベル賞受賞者が発表され、ノーベル生理学医学賞には免疫学において大きな貢献を残した米仏の3氏が選ばれました。受賞対象となった自然免疫の分野でエクセレントな業績を残した大阪大学の審良静男教授が受賞されなかったのは…

あなどれない子ども向け図鑑

この度、「ねぇ知ってる?大図鑑」という子ども向け図鑑にヨコヅナクマムシの画像を提供したのですが、この図鑑の出来映えが素晴らしいです。東京大学の國枝武和さんも魅力的なクマムシの画像を提供されています。 ねぇ知ってる?大図鑑 私は今までに様々な…

ジョジョの奇妙な英語学習法

今回は、マンガを教材にした、超効果的な英語学習法を紹介しよう。 さて、何を隠そう、私は英語が大の苦手であった。高校現役の時に受験した英語のセンター試験の成績は200点満点中90点くらいだった。そして以降、多くの人と同様、英語を使えるようになるた…

【書評】『フジツボ〜魅惑の足まねき』フジツボ愛ここにきわまれり

私たちに馴染みのある、身近な生き物は数多くいる。しかし、その内、生態までよく知られているような生き物は、果たしてどれくらいいるだろうか。フジツボは、ほとんどの人は目にしたことのある生き物だ。だが、多くの人はその生態については詳しく知らない…