むしマガハイライト【Vol. 22, 23, 24】
金曜日、初めてパリの日本人研究会に出席してきました。パスツール研究所の研究者らが中心となり、組織されています。月に一度、1人の発表者が自分の研究内容を発表するというものです。
ちなみにパスツール研究所は、僕のいるパリ第5大学から歩いて5分くらいのところにあります。
僕がパリに来たのは1年以上前なのですが、この研究会の存在は最近になって知りました。知ったきっかけは、僕のブログやナショジオの記事を読んでいたパスツール研究所所属のTMさんからのメールでした。
もちろん、TMさんとは面識がありませんでした。このメルマガでも何度も書いていることですが、ネット上で活動しているとコネクションが無いところからも声がかかってきて、色んなネットワークに繋がれることを改めて実感しました。
<本編に続く>
Vol. 22【森山和道インタビューその1「サイエンスライターになった経緯」】
森→森山
堀→堀川
堀: 森山さんがライターになる経緯というのは、どんな感じだったんですか?
森: いや、なんとなくですよ。時々聞かれるんですけど。
堀: 森山さんは元々はNHKにお勤めだったんですよね?
森: ええ。
堀: なぜNHKを辞められたんですか?
森: NHKっていうところは......
<本編に続く>
Vol. 23【クマムシ研究日誌: クマムシを誰かにやらせようと思っていた】
時間軸を少し遡るが、今回は大学院受験にまつわる話をしよう。
クマムシ研究日誌の初回でも述べたように、僕はもともと動物生態学に興味があった。学部3年生の終わりには、他大学の大学院修士課程に進学し、動物生態学を研究することを決心していた。
どこの大学院の研究室に進学すべきか、動物生態学を研究している研究室をインターネットで探し、面白そうな研究をしている7〜8つの研究室に見学に行くことにした。学部4年生の5月、まだクマムシを研究するのを決める前のことだ。
北は北海道大学から南は九州大学まで、日本列島を横断しながらの研究室訪問を実行した。まだ訪れたことのない場所も沢山あったので、旅行気分もあった。
とはいえ、よその大学の教授にアポイントメントを取って話を聞きにいくという行為は、当時の自分にとっては果てしなくハードルの高いものだった......
<本編に続く>
Vol. 24【クマムシトリビア:クマムシの乾燥レシピその2】
読者からのクマムシにまつわる様々な疑問に対して堀川が回答します。
◆ 質問:
クマムシを上手に乾眠させるのにはろ紙を使うと良いとのことですが、他にも上手に乾燥させる方法はあるのでしょうか?(その2)
◇ 回答:
クマムシの乾燥レシピの続きです。今回は、クマムシを直接スライドガラスの上に置いて乾燥させる方法について、その奥義を伝授します。
前回も書きましたが、クマムシが乾眠に移行するためにはゆっくりと乾燥する必要があり、スライドガラスの上で放置して乾かすと通常は死んでしまいます。
そこで、クマムシをスライドガラスの上でうまく乾燥させるためには、乾燥用の密閉容器(デシケータ)の中で湿度を高く保ち、ゆっくりと乾燥させる必要があります。
手っ取り早くこの手法をマスターしたい方は、ぜひともパリまでお越しください。三泊四日、9万64(くまむし)円の養成コースで一人前のクマムシ乾かせ隊員にしてさしあげます。
はい、うそです。
<本編に続く>
続きは「むしマガ」(月額840円・初月無料)を登録してご覧ください。