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クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

ハロウィンとアメリカ

社会

アメリカではハロウィンは一大イベントであり、いい年をした大人でも、仮装のクオリティーを仲間内で競い合うほど熱がこもる。私がいたNASAの職場でも皆、仮装をして出勤していた(写真)。



そんな老若男女が夢中になるイベントだが、オハイオ大学の学生グループが、ハロウィンでの仮装が場合によっては人種や民族の差別的な表現になりうることを警告し、Facebookなどで話題になっている。



Students Teaching About Racism in Society


例えば日本の芸者や侍の格好をすることが、果たして差別にあたるのかなど、こういった視点については賛否両論分かれるだろう。少なくとも私は、この日本の例に関しては差別とは思わない。それならハリウッド映画に出てくる日本人やその他の民族のステレオタイプ的な表現も、差別にあたることになる。


難しい問題だが、アメリカのように色々な文化的背景をもつ人間が入り交じった環境では、敏感になる人も一定数いるのだろう。とりわけ、アメリカで生まれ育った非白色人種のアメリカ人は、このような仮装を見たときに複雑な心境に陥ることがあるかもしれない。


ただ、この解釈をさらに拡大すると、国外で外国人が経営している日本食料理店なども「差別的」と捉えることを可能にするかもしれない。もっとも、すでに農林水産省は「日本食認定制度」という手を使って、このような料理店にプレッシャーをかけているが。いわゆる寿司ハンターだ。


そのうち動物のコスチュームを着ることも、動物の尊厳を傷つけるという理由で廃止の方向に向かうかもしれない。これを示唆するようなパロディーも出回っている。


いずれにしても、ナチスや宗教色の強いものなど、特定の地域でタブー視されている衣装は着るべきではないだろう。それ以外の民族的衣装であれば、仮装にリスペクトを込めているかどうかで、受け手の印象が大きく変わるのではないだろうか。


【お知らせ】このブログが本になりました

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー