地球外生命体のアジトに潜入
納豆菌は、日本を侵略中の地球外生命体である。宇宙から飛来したかれらは、知らず知らずのうちに我々の体内に潜入し、体を乗っ取っている。僕はこれまで、幾度となくこの納豆菌の恐ろしい正体について、告発してきた。
納豆菌の無差別テロ攻撃により人類滅亡までのカウントダウンがはじまった
そして今回、さらなる納豆菌の真実に迫るべく、かれらのアジトへの潜入を試みた。さまざまな情報を総合すると、納豆菌のアジトは北関東のI城県某所であることがわかってきた。この某所では、日々、納豆を製造し続けている。納豆を製造するということは、納豆菌を増殖させていることに他ならない。そして、ここでは、一般人に向けて、納豆製造の見学ツアーが堂々と行われているのだ。そこで、納豆菌の陰謀とその実態を探るべく、僕も、このツアーに参加することにした。
このツアーは、「O納豆」という商品を世に出している納豆メーカー「T社」が主催している。このツアーは、納豆工場見学と納豆博物館見学がセットになっている。場所はたいへん辺鄙なところにあり、最寄りのI岡駅からはタクシーで30分以上もかかった。バスで行くことはできない。周囲は山に囲まれており、住宅街からは完全に隔離されている。さすが、地球外生命体のアジトだけのことはある。
納豆工場見学と博物館見学ツアーは1日に3回開催されているようだ。僕が参加したツアーには、他に20人ほどの参加者がいた。思っていたよりも人気だ。いかに多くの日本人が、納豆菌に洗脳されているかがうかがえる。参加者一同はまず、暗い密室に閉じ込められ、納豆に関するビデオを鑑賞させられる。納豆の歴史、納豆の製造法、そして、納豆と納豆菌がいかに素晴らしいか・・・などなど、納豆と納豆菌をひたすらプッシュする洗脳ビデオを流していた。
ビデオでは、研究員が常に新しい納豆菌を探していることも紹介されていた。土壌や河川から新種の納豆菌を単離し、それらで納豆を作った際のねばりや香りを評価し、新規納豆の開発につなげるのだとか。納豆菌に魂を売った科学者たちは、このようにして、日夜を問わず、強力な納豆菌の仲間たちを地球上のあらゆるところから召還していたのである。おそろしい。
次に、工場見学。そこには、おぞましい光景が広がっていた。
※本記事は有料メルマガ「むしマガ」283号「地球外生命体のアジトに潜入」】の一部です。
クマムシ博士のむしマガVol. 283【地球外生命体のアジトに潜入】
2015年3月15日発行
目次
【0. はじめに】スパルタの系譜
スパルタの系譜は軍事国家としての教育方針が定まった時期から続いているのだろう。スパルタの名残は就活マナーににも見て取れる。
【1. むしコラム「地球外生命体のアジトに潜入」全文】
地球外生命体・納豆菌のアジトへ。迫真の潜入ルポ。
【2. おわりに】
沖縄の現在、過去、未来。クマムシの常設展示の可能性などについて。
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