iPS細胞のゆるキャラ「アイピーエスさいぼう君」
iPS細胞の作製で2012年のノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授が、自身が所長を務める京大iPS細胞研究所の研究費不足をうったえている。
「研究スタッフをきちんと雇うには、マラソンを1年間に80回走らないといけない。人に優しい研究予算のメカニズムにしてほしい」
今年のノーベル生理学・医学賞に決まった山中伸弥・京都大教授(50)が18日、政府の総合科学技術会議の有識者議員会合で、日本の研究現場の雇用環境の改善を訴えた。
山中教授は、自身が所長を務める京大iPS細胞研究所の教職員約200人のうち、9割近くが有期雇用で、その人件費は年間約8億円と説明。今年3月に完走した「京都マラソン」で集まった寄付金が1000万円余りだったことと比べながら、スタッフの雇用が、助成期間限定の国の研究費(競争的資金)に依存する問題を指摘した。
スタッフ雇用にはマラソンを年80回…山中教授:読売新聞
国の研究費は助成期間が設けられており、十分な研究予算を10年以上にわたって獲得し続けるのは困難である。それは、ノーベル賞の受賞対象となった研究分野であっても例外ではないということだ。
そして国の研究費に頼れないという理由で、山中教授のような貴重な人材が寄付金を募るためにマラソンを年に80回も出場しなくてはならなくなってしまうのだ。マラソンに出場する80日間はもちろん、大会前後の準備期間や休息期間も研究活動が出来なくなるため、これは人類の医学発展を妨げる大変なコストである。また、山中教授の年齢を考えれば、年間80回のマラソン出場は命をも脅かす懸念がある。
そこで私は、国に頼らずに十分な研究費を確保する手段として、キャラクタービジネスを提案したい。ノーベル賞を受賞した今、iPS細胞のゆるキャラは確実に売れるからだ。
キャラクターとして、iPS細胞をモチーフにした「アイピーエスさいぼう君」を考案した。
アイピーエスさいぼう君の胃腸は特殊な培養槽になっており、あらゆる種類の細胞をiPS細胞に変えることができる。細胞は経口摂取で取込まれ、作製されたiPS細胞は口から吐き戻される。それをドクター・ヤマナカ君が使って患者を治療するのだ*1。
アイピーエスさいぼう君の特徴として、彼が作製したiPS細胞の安全性がきわめて高いことが挙げられる。アイピーエスさいぼう君によって作製されたiPS細胞は決してガン化などせず、ヒトの治療にも安心して使えるレベルに達しているのだ。たとえばアイピーエスさいぼう君を利用すると、重症の心不全患者の肝細胞をiPS細胞に変え、そこから心筋細胞に分化させて患者の心臓に移植することも可能だ。
このアイピーエスさいぼう君をぬいぐるみなどのグッズにし、全国のキャラクターショップやゲームセンターに展開するほか、京都大学のある京都を中心におみやげとしても販売すれば相当の収益を上げられるだろう。また、複数の企業にライセンス契約をとりつけることで、多額のライセンス料も見込める。twitterやfacabookなどにアイピーエスさいぼう君のアカウントを作りファンとの交流を維持すれば、キャラクターの人気も持続するだろう。ざっと年間50〜100億円の売上げが見込める。ということで、山中教授にはぜひともこのキャラクタービジネスをお薦めしたい。
ちなみに「アイピーエスさいぼう君」については、私個人が商標や意匠を登録して権利を確保しビジネスを展開することで、山中教授やその他のiPS細胞関係者を差し置いて儲けを自分の懐に入れようと思えばこれは可能だ。しかし、さすがにそれは自分の良心が許さない。その代わりと言っては何だが、もし京大iPS細胞研究所がこのアイディアを実践して成功した暁には、売上げの3割でよいのでクマムシの研究に回してもらえるよう、お願いしたい。
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*1:もっとも、ドクター・ヤマナカ君の外科医としての腕はイマイチのようだが