クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

人体一速い細胞は誰だ?!60兆分の1を決める戦い!

コロラドのデンバーで開かれているアメリカ細胞生物学会にて、世界初となる細胞レースが開催されました。


World's first cell race no small affair - Updated - December 03, 2011


70種類の系統の細胞たち*1が、ペトリ皿の上で競走している様子が以下の動画で見ることができます。



動画では逆方向に走っている細胞も見られますが、走っているスピードがデジカメにより解析され、どの細胞が最も速いか決定されました。

それでは、結果発表!



1位:骨髄幹細胞選手
2位:胸部上皮細胞選手
3位:がん化した胸部上皮細胞選手
4位:遺伝的皮膚疾患患者由来の上皮細胞選手


おめでとうございます!

結果から分かるように、幹細胞やガン細胞がスプリンターとしての能力を持っているようです。

1位の骨髄幹細胞選手のスピードは毎分5.2マイクロメートル、すなわち0.0052ミリメートルという記録でした。時速にして0.312ミリメートルです。細胞界のウサイン・ボルトに認定ですね。

骨髄幹細胞選手らには、メダル、そして副賞としてニコンのデジタルカメラが授与されました。

将来は、細胞レースだけでなく、細胞競泳や細胞重量挙げも行われる可能性もあるようです。

細胞オリンピック開催に向けて、すでにジェネティックなドーピング方法の開発に着手した研究者もいるとかいないとか。楽しみ!

*1:なので、タイトルの60兆分の1は正確な表現ではありません。