クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

2013-01-01から1年間の記事一覧

納豆フォトコンテスト結果発表

先週告知した納豆フォトコンテストですが、たくさんの納豆フォトを応募いただきました。みなさま、ご協力どうも有り難うございました。 むしブロ+納豆フォトコンテスト審査委員会による厳正な審査を行いましたので、その審査結果をここで発表させていただき…

クマムシの紫外線耐性能力が明らかに

Fig. 1 クマムシさん (イラスト: 阪本かも) 超低温、放射線、高圧、さらには宇宙空間の真空にも耐えられるタフなクマムシ。今回、私 (堀川) たちの研究グループにより、クマムシの紫外線耐性に関する研究報告がオンライン科学ジャーナルのPLoS Oneで発表され…

本日はむしの日!むしブロ+の虫記事ベストセレクション

本日6月4日はむしの日ですね。そこで今回はむしブロ+の記事の中からおすすめベスト5を紹介します。 5. パラサイト男子とその彼を体内に宿した女子の愛の物語 Image: Wikimedia 雌雄同体のワタフキカイガラムシのお話。この虫、メスの体内に宿っている精巣が…

納豆フォトコンテストを開催します

納豆フォトコンテストを開催します。 【応募方法】個人で撮影した納豆の写真をどこかにアップロードして、この記事のコメント欄にリンクしてください。応募の中からベストの納豆写真を、現在執筆中の本に掲載させていただければと思います。もちろん、撮影者…

森口氏がiPS細胞由来の心筋細胞を心筋症患者に移植したことを論文で発表

昨年の2012年、iPS細胞関連で話題となった森口尚史氏が論文を発表していた。論文内容は「iPS細胞由来の心筋細胞を心筋症患者に移植した」というもの。これは、昨年に森口氏が新聞社に語っていたのと同じ内容だ。 Moriguchi and Madson (2013) Autologous hum…

世界初のクマムシ擬人化漫画がついに発売される

ついにクマムシが主人公の漫画が世に出た。擬人化したクマムシとミドリムシが活躍する研究漫画である。漫画のタイトルこそ「ミドリムシは植物ですか?虫ですか?」となっているが、私の脳内では「クマムシはクマですか?虫ですか?」と変換されるのでクマム…

アルファブロガーのメレ子さんにメレンゲが腐るほど語ってもらいました

私が発行しているオンラインジャーナル「むしマガ」の特集として、人気ブログ「メレンゲが腐るほど恋したい」を運営するアルファブロガー・メレ山メレ子さんのインタビューを本日から掲載する。4時間弱に及ぶインタビューからは、こちらも勉強になるような気…

ニコニコ学会βのむしむし生放送に登壇しました

今さらのご報告ですが、さる2013年4月27日にニコニコ学会βの1セッション「むしむし生放送」でクマムシの研究について発表させていただきました。あれから1ヶ月経ってないのに、だいぶ前の出来事に感じられますね。 むしむし生放送: ニコニコ学会β (ニコニコ…

クマムシの育て方 (助手ガール編)

以前、このブログでクマムシの採集方法について書いた。今回は「クマムシを飼ってみたい」というマニアックな読者向けに、クマムシの飼育方法を伝授したい。 1000種類以上が知られているクマムシの中で、飼育できる種類はほんのわずかである。クマムシの生態…

21世紀は昆虫食の世紀になるかもしれない

2013年5月13日、国連食糧農業機関(FAO)は人類に昆虫を食すことを促す内容を記したレポートを発表した。 虫は未来の食糧源、国連FAOが報告書: AFPBB News 昆虫は栄養価が高い上に飼育による増殖効率がよく、食料として非常に高いポテンシャルを備えている。そ…

放射能をもつ細菌を投与した「体内被曝療法」で膵臓がんを治す

がんの撲滅は人類が直面しているあまりに大きすぎる課題だ。現代の日本では、がんは死因のトップとなっている。 数あるがんの種類の中でも、とりわけ膵臓がんはやっかいである。膵臓がんは全種類のがんの中で死亡原因が第4位となっている。膵臓がんは転移し…

ハフィントン・ポストにブロガーとして参加します

巷で話題のニュースメディア「ハフィントン・ポスト日本版」が先週スタートしました。 ハフィントン・ポスト・ジャパン 創始者のアリアナ・ハフィントン氏がリベラル寄りということもあって、ハフィントン・ポストにもそのような政治色が出ています。日本版…

地上最強の動物クマムシと人類

体長1ミリメートルにも満たない小さな体に4対の肢をもち、宇宙空間に放り出されても生存できる生きもの。それが私の研究対象、クマムシである。 ヨコヅナクマムシ (写真: 堀川大樹・行弘文子) クマムシは緩歩動物とよばれる分類体系上のグループに属しており…

パワーアップした遺伝子コレクター

私が発行する有料メルマガ「むしマガ」が、発行してちょうど1年が経過しました。有り難いことに、同業の研究者をはじめ、学生、出版関係者、主婦、作家、アルファブロガー、弁護士、アーティスト、経営者など、様々なバックグラウンドをもつ方に愛読いただい…

クマムシ vs. ミドリムシ

現在発売中の雑誌BRUTUSの特集「新しい仕事と、僕らの未来」に私のことが掲載されています。橋本麻里さんに取材していただきました。 BRUTUS (ブルータス) 2013年 4/15号 「新しい仕事と、僕らの未来」 アカデミアに軸足を置く研究者が有料メルマガを発行し…

納豆菌の無差別テロ攻撃により人類滅亡までのカウントダウンがはじまった

「納豆菌は、地球侵略のために宇宙から飛来したエイリアンである」 私はこれまで、自らの身を危険にさらしながらも、この重大事実について告発し続けてきた。 みんな納豆菌を甘く見ない方がいいもう一度言う。みんな納豆菌を甘く見ない方がいい。 納豆菌の陰…

むしむし生放送のクラウドファンディングが目標金額に達しました

ニコニコ学会の「むしむし生放送」で呼びかけていたクラウドファンディングが、目標金額に達成しました。 「むしむし生放送〜昆虫大学サテライト」登壇博士たちの旅費とかを集めます! 当初、「こんなに集まるのかしら?」とかなり不安に思っていたのですが…

ニコニコ学会「むしむし生放送」に出演します

4月27日(土)に幕張メッセで行われるニコニコ学会の「むしむし生放送」に出演します。日本の学会で発表するの、久しぶりだ。 ニコニコ学会シンポジウム「むしむし生放送~昆虫大学サテライト」 他の登壇者はおなじみバッタ博士の前野ウルド浩太郎氏、好蟻性生…

ニート転身で豊かな人生を

現在、私は研究活動を生業としているが、これ以上に自分に充実感を与えてくれるアクティビティはないと思っている。何か発見をすれば、それがどんなに小さなものであっても人類の歴史で誰も見たことのない現象であれば、プライスレスの知的興奮を味わうこと…

オタクと変態はモテる

オタクや変態がモテるためには、自らの歪んだ性癖を隠さずに誇りをもってアピールするべきだ。 オタクや変態だからモテないと思い込むのは、大きな間違いである。確かに、オタクや変態は異性からいぶかしげな眼で見られがちだ。嫌われることもある。だから、…

ダイヤモンドで精子は元気になる

精子の荒ぶる運動性無くして、人類や動物の繁栄はありえない。そんな精子を元気にする方法が、最新の研究成果により提唱された。 Sperm Performance Better on Diamond than on Polystyrene: MSR Proceedings 精子を体外で活き活きと保つことは、とりわけ体…

はてなでクマムシさんぬいぐるみプレゼント企画を実施しています

はてなブックマークニュースで、クマムシさんのぬいぐるみプレゼントキャンペーンを実施中です。応募締切は2013年2月18日まで。 マスコットキャラ「クマムシさん」のぬいぐるみを“むきゅーん”と読者プレゼント! 応募は2/18まで ぬいぐるみSサイズ2個セット…

研究者が自立して研究活動を続ける方法

本日の朝日新聞朝刊で、私の活動が紹介されました。それも、尊敬してやまないバッタ博士と同じコーナーで。光栄な限りだ。 堀川大樹さん「最強」のクマムシを「ゆるキャラ」に仕立てた: 朝日新聞 研究者がキャラクターグッズの販売や有料メルマガの発行を行…

【書評】『孤独なバッタが群れるとき』バッタ博士の青春

孤独なバッタが群れるとき: 前野ウルド浩太郎 著 (東海大学出版会) 本書は、バッタ博士こと前野ウルド浩太郎氏の初の著書である。前野氏については本ブログでもたびたび取り上げてきたので、ご存知の方も多いだろう。 バッタに憑かれた男バッタに憑かれた男…

不老不死の生き物と幹細胞

人類の夢、不老不死は、まだ現実のものとなっていない。しかし、自然界には、不老不死を実現した動物が存在する。 ヒドラはクラゲやイソギンチャクなどと同じ刺胞動物に属する、不老不死の動物だ。淡水環境に生息し、体長はおよそ1センチメートルほどで、頭…

キャラクターのゆくえ

クマムシさんがtwitterで活動を始めてから、もうすぐ1年になります。クマムシさんをデザインしたのは2011年2月で、その後すぐに商標登録をすませました。現在、twitterのフォロワーも1万人を超え、ニュースサイトや雑誌にもちょこちょこ露出するようになって…