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クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

2012年のむしブロ+5大ニュース

科学・研究 お知らせ

あっという間に今年も終わりですね。今年もむしブロ+をご覧いただいた皆様、どうも有り難うございました。あまりブログを頻繁に更新できなかったのですが、こうして1年を振り返ると色々ありましたね。ということで、2012年のむしブロ+的5大ニュースを取り上げてみたいと思います。


1. ヒ素細菌のDNAにヒ素はなかった



2010年に大々的に報じられた、ヒ素をDNAの部品として利用する細菌の発見でしたが、異なる研究グループがこれを否定する論文がサイエンス誌に掲載されました。この論文の掲載に先立ち、この研究グループはアトランタで行われた宇宙生物科学会議(AbSciCon)で同内容を発表していました。私は本講演を聴いた後に取材をし、このブログでその内容を一早く報告しました。


ヒ素細菌のDNAにはヒ素がなかったーライバル研究者らが発表


この一件は、科学発見がアカデミアでどのように議論されて検証されるかのケーススタディとしても、歴史に残ることになるでしょう。しかし、個人的には、たとえ元の発見がクロだとしても、その発表によって世界中の多くの子どもたちがサイエンスにロマンと好奇心を抱くようになり、サイエンティストへの道を志すようになるのだとすれば、発表者の業績は全否定されるものではないでしょう。やはり、大きな夢を語れるような研究活動が阻害されるような文化が出来るのだけは避けたいところです。


2. 納豆菌の陰謀



このブログでは、勇気を持って納豆菌についての隠蔽された真実を暴露してきました。今年も彼らの陰謀について書いた記事は、多くの人々に驚愕をもって受け止められました。


もう一度言う。みんな納豆菌を甘く見ない方がいい。


しかし、この真実を伝え始めてからというもの、納豆菌側からの嫌がらせやストーキング行為が激化してきており、命の危険を感じるようになってきました。ただ、ここで負けていては彼らの思う壷なので、最後に納豆菌の陰謀をまとめた本を出版し、より多くの人にこの恐ろしい事実を周知しようと考えています。そこで、むしブロ+では、この命賭けの行為に協力していただける出版社を募集します。命知らずな出版社様は、ぜひhorikawadd@gmail.comまでご連絡ください。


3. クマムシナイトの開催



アカデミア以外でのクマムシオンリーのイベントは、このクマムシナイトが世界初だったのではないでしょうか。本イベントには日本のクマムシ学界を代表するメンバーが出演したこと、そして、ロフトプラスワンという数々の伝説を生んだ場所での開催となり、企画した人間としてもとても満足でした。ご来場いただいたおよそ150名の聴衆のクマムシ熱もかなりアレで嬉しかったですね。


クマムシナイト@ロフトプラスワン


このイベントレポートを年内にまとめようと思っていたのですが、結局間に合いませんでした。この様子は2013年にはまとめておきたいと思いますが、動画のアーカイブもあるので正月にやたらと時間のある方は、こちらをだらだらとお楽しみいただければと思います。


4. クマムシさんの活動開始



私のデザインしたヨコヅナクマムシをモチーフにしたキャラクター、クマムシさんの活動を開始したのも今年のはじめでした。


ヨコヅナクマムシがモデルのゆるキャラ「クマムシさん」


本活動の目的は、キャラクタービジネスによる研究活動費を得ることです。この活動に際しては、とりあえず商標権と意匠権をおさえるところから始めており、最初からガチでクマムシさんを世界中に広める気満々でのスタートでした。twitterfacebookを軸としながら活動を展開し、年末には日本科学未来館ショップでのグッズ販売にもこぎ着けることもでき、それなりの目標は達成したのではないかと自己満足しています。でも一番の収穫は、クマムシさんの活動を通してできた人とのつながりですね。これらの方々無くして、ここまで来ることはできませんでした。これから10年後、20年後もクマムシさんが活動を続けられているような環境を作って行きたいです。


5. 有料メルマガ「むしマガ」創刊


こちらも、研究者が個人で一般市民の方々から研究費を獲得できるかどうかという、社会実験も兼ねたプロジェクトです。


むしマガ: まぐまぐ


今年は多くの著名人が有料メルマガを創刊し、有料メルマガのブームとなった年でもありました。むしマガがスタートしてから9ヶ月が経った今、メルマガの収入だけで一人の研究者が物価の高い国に住んで生計を立てるのはまだまだ難しい状況ですが、発行を重ねるごとに読者数は増え続けているので、いずれはメルマガだけで一生ポスドクとして研究活動ができるようなレベルに到達することは、可能かもしれないと感じています。有料メルマガについての感想は、そのうちまた別の機会に書いていこうと思います。


ちなみに、今年の有料メルマガの収益は、津波被害で校舎が使えなくなってしまった、福島のとある小学校へのクリスマスプレゼント、実体顕微鏡の購入に充てました。現地ではプレゼントの贈呈に合わせて講義もしてきましたが、子どもたちがすごく元気だったのが印象的でした。



それでは、来年もむしブロ+をどうぞよろしくお願いいたします。2013年が皆様にとって幸多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。


【お知らせ】このブログが本になりました

クマムシ博士の「最強生物」学講座ー私が愛した生きものたちー