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クマムシ博士のむしブロ

クマムシ博士が綴るドライな日記

傑出した研究成果を出すための8のポイント

科学・研究

Tips From the Top: Science Careers


2011年のノーベル賞受賞者へのインタビュー記事がScienceに載っていたので、読んでみました。ノーベル賞をもらうにはどんな心がけが必要かを、受賞者が答えています。

インタビューを受けているノーベル賞受賞者は、以下の方々です。


Brian Schmidt博士 (ノーベル物理学賞)
Saul Perlmutter博士 (ノーベル物理学賞)
Bruce Beutler博士 (ノーベル生理学・医学賞)
Daniel Shechtman博士 (ノーベル化学賞) 


興味深いのは、受賞者に共通する意見がいくつかあることです。ここでは、このインタビュー記事から気になった意見を8のポイントとしてまとめました。


1. 本当に重要なことに取りくめ。自分がその問題を解いた時に、自分自身を誇りに思えるようなテーマを選べ。

2. 保守的になったり臆病になったりするな。こまごまとした成果を積み上げるやり方ではだめだ。

3. リスクはとらなければいけない。決して安全で退屈な道を歩くな。

4. 自分が行っている研究の分野にとことん精通しろ。

5. 周りの研究者から自分が主張する説を否定されたとしても、怖じ気づくな。その研究分野の権威が言っていることを否定するような成果を上げるくらいが良い。

6. プレゼン能力を磨け。突出した研究成果を出す研究者は、えてしてライティングも含めたプレゼン能力が高い傾向がある。

7. ハードワーカーであれ。研究時間が9時−5時、週末は休み、という研究スタイルではノーベル賞はほど遠い。

8. 子供の頃から研究の現場に触れさせてもらうべきだ。親が研究者であれば、一緒に科学的議論をするのがよい。


自分なりに総括してみると、傑出した研究成果を出すためには賢明さに加えて、大きな問題にチャレンジする勇敢さと、世の中に大きなインパクトを与えたいという野心、そして周囲に流されずに突き進んで行く我の強さが必要条件ということになりそうです。要は、率先して出る杭になれる人が、これらの条件を備えているとも言えます。

最後の8に関しては、親が研究者であることが条件となるので、そのような環境に恵まれなかった人はどうにもならないですね。ノーベル賞受賞者の子供がノーベル賞を受賞する例も多いことからも、家庭環境がだいぶ効いてくることは間違いないでしょう。

そういえばNASAにいた時のボスが週末になると高校生の息子をラボに連れてきて、ポスドクがやるのと同じ実験をさせていたことを思い出しました。日本だと公私混同とか言われそうですが、欧米の研究者はこの教育のベネフィットを理解しているのでしょう。

私は残念ながら親が研究者ではないので、このような環境では育ってきませんでしたが、出る杭になれるように精進したいところです。

とりあえず、自分のブログやツイッターが炎上したくらいでは動じない人間になりたいものです。


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